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「さっきシバから電話あって。マキによろしく、だってさー」
せっかくの新婚初夜だろーに、わざわざ!
下世話なことを言って、深山はケラケラ笑う。今どき、初夜とかいうんだろうか。言葉のチョイスが微妙に古い。
「うちに泊まるって、話したんですか?」
なぜか焦る。共通の知り合いである柴田にはあえて知られたくはなかったような。そんな心境になるのは、蒔田の方に後ろめたい気持ちがあるからか。
「うん。無事に帰れたか確認のメールあってさ。マキんち泊まるって返したら、いきなり電話きたし」
びっくりするようなことかなー。深山は不思議そうに呟いた。保護者か、とか突っ込みつつ。
嫌な予感がして蒔田が慌てて自分のスマホを確認すると。やはり、柴田から鬼のようにラインが入っていた。鬼電ならぬ鬼ライン。新幹線からここまで、着信音をサイレントにしていたことが悔やまれる。
『ミヤが迷惑をかけたみたいですまんね!』『泊めてあげるなんてマキってば優しーww』『俺は泊めてくれなかったのに‼』『風呂っすか!風呂に入ってるんすか!』『最後に…ミヤはかわいいけど、手出すなよ!』
という、新婚初夜とは思えない怒濤のメッセージのあとに、あのまるっこいキャラクターがこちらに無言で圧力をかけてくるスタンプ。
あぁ、既読をつけてしまった。
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