アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2-31
-
×××××
盆のまん中をずらして帰省して、実家での数日。
姉たちにはこきつかわれ。バイトで子どもの扱いに慣れているつもりの蒔田にとっても、甥っ子姪っ子合わせて三人は手強かった。
蒔田の帰りを待ちわびて、アウトレットに向かった姉二人と母親に、チャーハンくらいできるでしょと昼飯まで任されてしまって。うっかりいつもの調子で作ったら。
ネギが嫌いだとか、ハムがすくないとか、米がパラパラしてないとか。子どもは残酷なくらい正直だ。
その道のプロとも言える、主婦たちと比べられたらもちろん勝てるはずもない。
深山に作ったらそんな不満は一切なくて、全部残さず食べてくれるのに、と考えても仕方ないことを考えてしまう。
深山は口は悪いし、ツンツンしてるけど、蒔田の料理に関して(だけ)は文句を言ってこない。これまで出したどんな料理にも苦手だとかまずいだとかネガティブな反応を見せたことはない。
甥っ子たちに、チャーハンを野菜も全部残さずに食べたら、食後にアイスを食べていい、という条件を出すと。みじん切りというには大きめのニンジンに涙目になりながら、一生懸命飲み下していた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
79 / 360