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「ま、どんな方法にせよ、ユウがまたやる気になってくれたんだからありがたい」
マキに感謝しないと。高村はそう言って、目の前のテーブルの上に並んだおいしそうな料理の皿を、蒔田の方へと押しやった。
サラダに、生春巻、焼鳥に揚げ物。昼は自分で作ったチャーハンだったから、雲泥の差だ。しかもそんなお子さまメニューでは満たされなくて、腹はかなり空いている。
蒔田はありがたくいただくことにするが。だけど、やっぱり柴田と高村が買いかぶり過ぎてることに釘を刺しておく必要がありそうだ。
「でも…キャッチボールですよ?」
本格的に野球を始めたわけではなくて。深山と蒔田がやっていることは、休日のお父さんと息子がするような、お遊びの域をでない。
一緒に、草野球がしたいとか。そんなことをまだ望めるわけでもないし、そこは蒔田が口を出すところではないと思ってる。
「まぁ、な。でも、その一歩が難しかったんだ」
パクチー入ってるのか、としかめ面で生春巻を食べながら、高村が続けた。
「今回バットまで持ってくように言ったらしいし、いずれは」
いずれは、バッティングとかゲームまで。そういうことか。それにしても、二人はなぜここまで深山にこだわるんだろう。
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