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”-1~+1” 王子の最愛の人々 ‐22
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その弱点の耳に、舌を這わせて、左の耳朶のフープーピアスにキス。
これは、俺の19歳の誕生日に、健がくれた一組のピアスの片割れ。
中学3年の酷い出来事の後で、自殺未遂を繰り返したらしい健には、
それなのに、身体のどこにも傷がない。
静さんと、その頃に恋人だった、今は義理の兄な芙柚って奴が、
交代で、ひと時も目を離さずに、見守ってくれたからだ。
なのに、自ら、俺に、ピアスの穴をあけて欲しいと言い、
揃いのピアスをつけたいと健は望んでくれて、ここに着いてるもの。
俺の左耳にも、生涯、着け続けると誓ってるそれは光ってる。
中学の頃から俺は、けっこう、やんちゃを裏でしてる奴で。
遊んでて、セフレなんかも、数人いたりした。
高2で、健と出会うまで、褒められた生活はしてなくて。
大学1年の年に貰ったそれをつける穴なんて3つも開いてたんだけどね。
「・・・んぅ・・・耳、もっ、やぁ・・・!」
ついつい、舐めて噛んで突っ込んで、しつこく愛撫しちゃってて、怒られた。
でも、止めなかったら、手で耳をガードされちゃった。
その左手薬指には、リングが2つ重なって光ってる。
一つは、もちろんエンゲージで去年の健の誕生日に贈ったもので、
もう一つは俺との真のお揃い、マリッジリング。
健の白い肌に映えて、寝室の明かりに、3つとも、白金に、ゆるく輝く。
チュッチュッと、わざと音を鳴らして、指輪にキスすると。
健の頬を撫でてた左手を取って、俺の指輪にキスし返してくれた。
去年の12月12日から、定位置の指輪。
ふと、エロかった健の瞳が陰って、どうしたのかと思えば。
「今年は、何もない・・・ごめんね・・・」
そうだね、20歳の俺の誕生プレゼントもマリッジの上に無理やり重ねてつけてるからね。
それを気にしちゃったんだな~。
健のは、オーダーでマリッジありきで作った特注品だから一体化して見えるんだけど
俺の指に光ってるのは、シルバー製のハワイアンリングなんだ。
健は、身に着けれるものの観点で選んでくれたけど、エンゲージには程遠いファッションリングだし。
でも、でもさ。アクセサリーでしかも指輪を、奥手な健が選んでくれて
贈ってくれただけでも、すごい、意味深くて、俺は、気に入ってる。
「健は、最高のプレゼント、今、くれてんじゃん?」
健の小さい顔の両脇に、二人の両手を重ねて、ギュッと繋ぐ。
ぽろぽろ、真珠の粒みたいな涙が零れ出して来てるから、
キスで丁寧に、拾ってあげるんだ、顔中を。
泣き虫で困るけど、健って、俺と静さんの前でしか、絶対泣かない。
もう、健が安心して、泣ける人、俺しかいないってこと。
ほんわりで可愛い性格のくせに、芯はけっこう強い子なんだ。
「でも、落ち着いたら、なにか、探しに行きたい、よ」
俺の、早急な対応が効いたみたいで、あんまり真珠はたまらずに済んで。
少し尖らせ、不満そうに言う健の唇と、そっと重ねて。
俺は、すぐに離して、健に告げる。
「なにか、美味しいもの食べに行こう?まずは、太ろうよ。コレ」
首から肩へ、愛撫の手を移し出してた俺は、胸の花飾りに似た可憐な粒にそっと触れる。
人差し指以外は、周囲に浮いてしまってる、肋骨のラインを撫でた。
かなり強い性感のツボである、ピンクの可愛い乳首をキュッと押したから
ビクッと身体を跳ねさせた健だけど、胸筋まで影響出てる痩せ方は問題。
首も肩も腕も、骨っぽくなっちゃってるし。
もともと薄~い肉しかついてなかったからな~、健の身体は。
でも、薄くなってても、感度は抜群みたいで。
艶めかしい声が、熱い吐息ともに漏れ出して、身体が揺れ出す。
嫌々されてても、可愛くて。
悪趣味だなと思いつつ、浮き出た骨のライン一つ一つを唇と舌でなぞる。
しかしさ、すごいことに、家の奥さん、肌が艶々で滑々してるから
スペアリブを喰ってる気には、勿論、ならないんだよね。
なんだろうね、この舌触り、例えるなら・・・なんだろう。
「やん!し、しつこ・・・ぃ~!イジメ、な、ぃ」
「苛めてないって、この質感をね、考えてるんだって」
うあ、叱られました。もう、やめときますかね。
多分、いや、確実に、インチダウンしてるウエストを掴んでるんだけど
27切ってたら、レディース穿かせるからな、ホントに。
さすさす、手も脇腹から腰を撫でまわし、何度も、骨っぽいって思う。
感じてくれてる姿は、いつも以上に壊れ物めいてて、困る。
ほら、そんなに反ったら、折れるかもよ、背中!
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