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転機 3
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「あ! もしかしてその耳の飾りが気に入ったんじゃない?」
サーナではなく金髪の男の子の方が先に気づいてくれたようだ。
何度か頷くと、サーナは少し困った顔で俺を見た。
少し見たかっただけなんだが、欲しがっていると思ったのだろうか?
別に綺麗だと思っただけで、そんなに欲しい訳じゃない。
そんなに……
やっぱり欲しいかもしれない。
俺が見詰めすぎていたのだろう、サーナは耳を隠すようにして後ろを向いてしまった。
「人魚さんはこういう綺麗なものが好きなの?」
その問いに小さく頷けば、水槽に近づいて、そのくりくりした目を俺に合わせた。
「やっぱりそうなんだ! じっと見てたもんね」
うんうんと一人で納得しながら、何か思い出したように「あ、そうだ大事なこと忘れてた」と、両手をパチンと合わせた。
「まだ自己紹介してなかったよね。僕はサシャでこっちがサーナ」
サシャか。
ニコニコと話してくれる声を聞きながら、サシャを見つめる。
大きな目がキラキラ光って綺麗だ。
太陽の下で見るともっと光が入って綺麗だろうな。
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