アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お茶会 2
-
「これは?」
俺が聞くと、ルーシャは自慢げに、よくぞ聞いてくれた、と腰に手を当ててニヤリと笑った。
「これは俺が前々から試行錯誤して作り上げた最新作のお菓子だ」
テーブルの上に置いてあるお菓子を一つ掴むと、俺に差し出してくる。
手のひらに乗るくらいの大きさのそれを持ってみると、ふわふわした薄茶色の生地に上には白い泡のような物が渦巻き状に乗っている。
「これは食べられるのか?」
「失礼だな。食べられるに決まってるだろ」
こんな泡のような物が美味しいのだろうかと不安に思いながらも、思い切って口をつけてみる。
これは……!
思った以上にふわふわで驚く。
それに美味しい。
「どうだ? って、そんなに急いで食べるなよ」
ついぱくぱくと食べてしまっていた。
そんな様子の俺を見て、「まぁ、美味しいんだろうって事は分かったからいいか」と、ルーシャも一つ手にとってぱくりと食べた。
「この泡は不思議だな。見た目は強い海流の時に出来る泡みたいなのに」
「いや、あれと一緒にすんなよ。この綺麗な白色。なかなか出ねぇぞ」
確かに。
真っ白で綺麗だ。
「なぁ、これでこの風呂を一杯に出来るか?」
二つ目に手を伸ばしながら聞く。
「出来る分けねぇだろ……。 べたべたになるし、後から俺がサーナ様に怒られるだろうが」
呆れたように言われた。
残念だ。
「でも、凄く美味しいと思う。こんなものは食べたことが無かったから嬉しい。ありがとう」
「! な、何だよ。誉めてもこれ以上は出てこねぇぞ」
ごにょごにょと口ごもりながらも、「まぁ、そんなに言うなら次も作ってやってもいいけど……。気が向いたらだけどな!」と言って、少し赤くなりながらそっぽを向いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
53 / 98