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53、初めての恐怖
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キセキside
黒子が意識を手放したのであろう。
苦しむ声がなくなった。
シ「…はぁ…使えないエサ…」
シェアは桃井を睨みながら深いため息をついた。
桃「…テツ…く…ん…テツくん…ねぇ…起きて…私の血を吸って……テツくん!」
桃井が気絶をしている黒子に抱きつこうとした瞬間
バンッ!!
桃「きゃ!!」
キセキ「!!」
シ「ゴミが…俺のテツヤに触るな。」
シェアが桃井を蹴ったのだ。
青「てめぇ!ざけんじゃねーよ!!」
黄「桃っち!大丈夫ッスか!ふざけんなシェア!」
シ「何がいけない?使えないエサはただのゴミだ。ゴミは処分する。」
そう言うとシェアは桃井に向けて手を上げた。
赤「な…何をするつもりだ…!」
紫「…まさか…!さっちんまで!」
シ「消えろ。」
シェアがそう言った途端
桃井の体は砂となり散っていく。
そう、あのときみたいに。
紫原の目の前で氷室が消えていったときみたいに。
静かに…散っていった。
桃「!!…ゃ…いや!助けて!テツくん!やだ!嫌だよ!離れたくない!好きなの!いやぁぁぁ…!!」
黒子に必死に手を伸ばす桃井だが、
その手はもう無い。
青「さつきぃぃぃぃ!!!」
黄「桃っち!!!」
赤「桃井っ!!!」
紫「さっちん!!!」
緑「桃井!!!」
桃井はキセキの方を向き、涙を流して
消えていった……。
桜の花びらがすべて散ってしまったかのように…。
緑「…シェア・リアン…貴様…いい加減にするのだよ…!!!」
青「んで…なんでさつきまで消すんだよ!」
シ「言っただろ。ゴミは処分する。それがこの世界の決まりだ。」
紫「…ねぇ…消えた室ちんとさっちんってどうなるの」
全員が聞きたくても聞けなかったことだ。
シ「…死んだと同じだろ。ははっ。なぁ?テツヤ」
シェアは黒子の両頬をソッと触り
瞼にキスをした。
青「テツにさわんじゃねーよ!!!」
赤「落ち着け!大輝!」
怒りがピークに達した青峰がシェアの映っているカメラを壊そうとした。
それを赤司がなんとか止めた。
『死』
彼がその言葉を口にしたからだ。
赤「どういうことか説明してもらおうか。」
紫原は
立っていられなかった。
紫「…室ちんが…死んだ…?」
ずっとシェアに対する怒りしかなかった。
なのに…
初めてかもしれない。
今、全員の頭が恐怖でいっぱいになった。
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