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68、何の為に
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紫「…ちょ…赤ちん…はぁはぁ…なんで急に練習方法変えたの…」
黄「はぁはぁ…赤司っち…さ、さすがにきついッス…」
黛との再開から練習場に戻り、赤司の指示で早速練習をすることになった。
だが今回の練習は個人で苦手を克服するのではなく、すべて赤司が決めた方法で練習をすることになったのだ。
帝光のときのように…。
キセキには、戻れば赤司の指示による練習が始まると予想していた者もいた。
しかし赤司の指示はキセキの予想をはるかに超えていた。
赤「敦、涼太、休憩はまだだ。さっさと僕が決めた練習法をこなせ。」
黄「赤司っち!もう皆休憩しないとダメッス!エネルギーが12まで下がってるんすよ!?」
赤「黙れ涼太。絶対は僕だ…僕に逆らうな…分かったら練習に戻れ。」
黄「…っ!…でも…このままじゃ…」
練習開始から何時間がたっただろうか…
エネルギーがすべてなくなればゲームオーバー
黒子を助けることができなくなる。
青「赤司!!いいかげんにしろよ!馬鹿か!?エネルギーがもぉねぇんだよ!……もし…てめぇのせいでテツを助けられなかったら…赤司でも…俺は殺すぞ…」
赤「…大輝…誰にむかって口を利いている…?」
黄「な、なんかやばくないッスか!?」
緑「……」
紫「俺は赤ちんの気持ち分かるけどね…でも…エネルギーがなくなっちゃうのは困るよね…」
青「俺はテツがいなくなる以上に怖えもんなんてねぇんだよ。だから赤司…お前がこのままこの練習を続けさせるんなら俺はお前の指示には従わねぇ。」
赤「大輝…ふざけるな…僕に逆らうなと言っているだろ…?」
赤司の綺麗なオッドアイが青峰の瞳を見つめる。
青峰も視線をそらすことなく赤司を睨んでいた。
その空気は誰も入れないほどに冷たく、恐怖だった。1人をのぞいては。
緑「いいかげんにするのだよ!」
紫「緑ちん…?」
緑「…俺達は何の為にここにいて戦っている?…黒子を助けるためだろ!…今お前達がやるべきことはなんだ?言い争いをすることか?…いいかげんに頭を冷やすのだよ…それと赤司…少し落ち着いた方がいい…確かに黄瀬の言うとおりエネルギーがなくなったら困るのだよ…」
青「…んで俺まで怒られんだよ…まぁ…わるかった…」
赤「…そう…だな……すまない…涼太も大輝も…僕がどうかしていた…少し休憩をとろう。」
そう赤司が言った瞬間全員が床に座り飲み物を手にした。
紫「んぁ~疲れた…」
赤「敦もすまなかったな…」
紫「ん~?別に気にしてないよ~……俺、赤ちんの気持ち…分かるから…」
赤「敦…そうだよな…お前だってつらい思いしてるんだよな…」
紫「…俺、赤ちんが言ってくれた言葉今でも覚えてるよ…だから…」
赤「あぁ。必ず倒すよ…黛さんを…そしてテツヤを救う…だから力を貸してくれ…」
初めてかもしれない。
こんなに弱々しい顔をした赤司は…
それでも拳を握りしめ、キセキに頭を下げた。
あの赤司が頭を下げたのだ。
驚かないわけがない。
緑「…やめるのだよ…頭を下げるなどお前らしくもない…当然だ…黒子を助けるためにやるべきことをやるのだよ。」
青「まぁ実際はてめぇがいなかったら俺達ここまで来てなかった気がするしな。」
黄「青峰っちならすぐにでも真ん中の町に行きそうッスよね~…赤司っちがいなくちゃw」
紫「そうだね~やっぱ赤ちんがいなきゃ試合以外は1人で行動してたかも~」
全員が笑顔で赤司を見る。
本当の仲間として。
赤「…ありがとう…」
そして練習を再開した。
引き続き練習の指示は赤司がしたが、
それはとても的確だった。
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