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第一歩
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「ま、まねーじゃー?」
「そう、マネージャー」
…マネージャーって、なんだ?
…マネージメントする人?
ってゆうか、そもそもあれって…
「マネージャーって、女がやるもんじゃないの?」
「えっ?そうなの?」
「えっ?」
一回シーンとなって
ブッ、と二人で吹き出した。
「いやいや…、男子校でも甲子園いってるとこあるし、マネージャー=女なんて規則ないだろ。男でもいいと思う、うん、たぶん。」
「マコトwwお前テキトーすぎww
でも、たしかにそうか。男子校野球部にはマネージャーがいない、なんて差別だし。」
「そうそう、そうだよ」
そうか…運動部のマネージャー。
いいかも。
「うーん、でもなにするんだ?マネージャーって」
「うーんと、中学の時のの野球部のマネージャーは、なんか選手の飲み物用意したり……、あ、あとオニギリ作ってた!」
「ウエー女子っぽいな」
あはは、とマコトは笑った。
それから、ちょっと真剣な顔つきで
俺の頭をポンポンとして、
「まあ、無理にとは言わないよ。
野球好きじゃなかったら元も子もないしな。
シュンの気持ち大事にしたいし、ちゃんと自分で選びな。」
あ…。
《キュン……》
こいつってほんと…。
俺の好みがわかってる、ってゆうか、
なんかタイミングがいい、んだよな…。
俺に最終的には委ねてくれてる。
子供っぽいのに、たまに兄貴みたいな…。
って、おいおい。
ダメダメ。
乙女思考になってる、俺。
「わ、わかった。ちゃんと考えるよ。」
「ん。えらいえらい!」
マコトは、俺の頭から手を退けた。
あーあ、終わっちゃった。
「よーーし、用紙に部活書いたか〜?回収するぞ〜!」
先生が大きな声で言った。
(えっ、やべえ書いてない!)
でも俺の中の選択肢は一つだった。
なによりもマコトのそばにいられるし。
『野球部マネージャー』
用紙に大きく書いた。
こうして俺は、野球部マネージャーへの第一歩を踏み出した。
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