「あの奴隷ちゃん、ほんっとに余計なことしてくれちゃうなぁ。

僕は兄上みたいな性格じゃないんだけど。どうしてこんなの連れてきちゃったんだろう？

…ああもう、泣きそうな顔しないでよ…僕、そういうの慣れてないんだって」

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貧民街で倒れていたぼくを助けてくれたのは、天使みたいにとっても綺麗な王子様。
ぼくがほんの少し涙目になっただけでとても困った顔をして、ぼくの頭を撫でる王子様。
偏屈に笑う顔も綺麗で、だけどたまに、お部屋の奥で誰にも見られないようにとても綺麗な涙を流してひっそり泣いている。
ぼくに出来ることが、何かあればいいのに。



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これは『おうじさまはねこをひろいました』の続編的なお話です。
題名の通り〝Another〟つまり、もうひとつの物語です。
ひねくれもののあの王子様とそんな王子様に拾われた貧民街の子供。
二人の向かう先は果たして。

前作の続き…ですが、これだけでも読める、はず！多分、おそらく、きっと…うん。何とかなると思います！！（でもこれは一応派生なので元のお話も読んでくれると嬉しかったり）壁|ω・)