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あつい
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「ゴホッゴホッ……っは、けほっ」
夜が更けてきた頃、ぼくは息苦しさに目を覚ました。
「ぅ……ゴホッゴホッ!」
夜、着替えたあとでレオさんがお粥を持ってきてくれて、それを食べた後、レオさんは「栄養剤。お医者さんに言われたやつだからきちんと飲んでね」と言って粉の薬を渡してきた。
それを飲んでから、暫くレオさんは僕の枕元にいてくれて、多分、ぼくが寝るまで付き添ってくれてたと思う。
「れ、ぉ……さ……」
あつい。レオさん、どこ?
枕の横にある椅子の方を見てもそこにレオさんはいなかった。
頭がぐらぐらして、意識があまりはっきりしなかったけど、レオさんの近くに行きたくて、あても見当もつかないままにフラフラと広い部屋を出た。
重い身体をズルズル引きずるように歩く。裸足の足をふかふかの絨毯が擽ってきて、こそばゆかった。
壁に片手をついて伝いながら歩く。レオさんどこだろう。お城の中はまだ暗かった。
「……れお、さん……」
「セシル殿?」
不意にかけられた声に振り向くと、長い銀髪を後ろでひとまとめにした、青い切れ長の瞳の初老くらいの人がいた。
「このような場所で、どうされました?お部屋はもっと後ろだったと思いますが」
「……れおさん、どこ……です、か………?」
もう頭がまともに ものを考えてなかった。頭が痛い。体が熱い。目が回る。
「セシル殿!!」
足から力が抜けて、意識が吹っ飛んだ。
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