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Said,真人 過去
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示された住所に着いてみたものの、今にも崩れてしまいそうなアパートが一つ。
「谷川……」
そう呟くと、
「…ここでございます。」
とかえってきた。
土砂降りの雨に、暗い空模様。
そんな天気が一層アパートを陰湿なものにみせていた。
階段を上がると、錆びた鉄がギシ、ギシとものを言う。
「……。」
そこらに蔓延るカビの匂い。
沙羅さんにも、産まれた子どもにも悪い環境。
僕は躊躇っていた。
僕の大好きな沙羅さんと、僕から沙羅さんを奪った、沙羅さんの大切な人の子ども。
会う勇気が、僕にはあるのかな?
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