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33 デート
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怖い。
いつもの真人さんじゃない。
「まって真人さっ……」
そう声をかけようとしたが、とてもじゃないけど聞いてもらえる雰囲気ではない。
冷たく、怖い顔。
真人さんに、もうおれの姿は目に入っていないだろう。
今日、泊まる予定の部屋につく。
おれはベッドに降ろされたかと思うと、すぐに真人さんがしていたネクタイで手を上に挙げられた状態で結ばれた。
「ごめんね、美琴。でも、今日1日気が狂いそうだったよ。…なんでって顔してるね。なんでかって?それは美琴が悪いんだよ。こんなに綺麗なんだもん。こんな綺麗な美琴を僕以外の他の男が見るなんて…許せない。それに、最近の美琴は僕の方を見てくれないよね。どうして?僕のこと、怖くなった?ふふっ、でももう遅いよ。逃がさない。」
真人さんの眼は、凍てつくような鋭いものに変わっていて…
そんなふうに変えたのは、おれ。
なんて言ったらいいのかわからなくて、沈黙が走る。
その沈黙を破るように、真人さんが胸ポケットからスカーフを取り出しておれの目に巻いた。
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