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「ねぇ、真人さん。無理、しないでいいよ。ツライでしょう、それ。おれのせいだから。おれで楽になって?」
そう言うと、真人さんは首を横にふった。
「……薬は確かに辛い。でも、薬で曖昧に美琴のことを抱きたくないんだ。美琴が、大切だから。ちゃんと、大事にしたいから。今日は自分でするよ。」
そう言って、離れていってしまった。
おれは涙が止まらなくて、なんでこんなことしちゃったんだろう。
好きな人のことを苦しめたくなんてなかったのに。
すると真人さんが、
「僕もね…美琴にならなにをされてもいいんだ。美琴が与えてくれるものが、たとえどんなに苦しい苦痛でも、それを美琴がくれたものなら僕にとってかけがえのない宝になるんだ。だから、泣かないで?」
そう言って笑った。
嗚呼、貴方はなんて懐が広く優しい人なんだろう。
おれはそのまま意識を失った。
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