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Said,亮介
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「亮介さん、、来週の週末に富田家のお嬢様と京都でお食事会をしていただきます。くれぐれも失礼のないよう、お願いしますよ。」
淡々とした口調で、母にそう告げられる。
母の表情はいつも同じで、その下に隠れた感情をみたことがない。
お見合い、か……
わかっていた。
俺が結婚相手を、人生のパートナーを選べる立場にないことを。
でも俺は…
大好きでかけがえのない人と結婚して、子どもをつくり、暖かい家庭を築きたかった。
もちろん、見合いの相手を大好きになればいいのだが、運命だといえるような、燃えるような恋の末に結婚をしたかった。
なんて、少女趣味だと笑われるかもしれない。
俺は母に小さな声で、平坦に、はいとだけ返事をした。
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