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Ⅲ
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このままではいけないと、分かっている。
僕の存在が、らんちゃんを傷付けてる。
いつも僕の味方で、僕のことばっかり心配して。
損したことも、失ったものも、いっぱいあったはずなのに。
本当に甘えてばっかりで。
一人で立てない僕を支えて。
僕の荷物まで一緒に背負おうとして。
待てど待てど、自分の元へと帰ってこない人を待ち続ける辛さは、誰より知っているのに。
僕を好きだと言ったらんちゃんに、何よりも残酷なことをしている。
気持ちに応えることはできないのに、傍にいてほしいだなんて。
いつまでも被害者ぶって。
こんなに卑怯で弱虫で最低な人間は、きっと優しい人の近くにいるべきじゃない。
もっと早く決断しなきゃいけなかったんだ。
もう大切な人が傷付く姿を見たくない。
ほらね。
結局僕は、これ以上何も失いたくないから、何も持たないように逃げるだけなんだ。
ごめん、
ごめんね。
どうか幸せになって。
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