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出会い-8
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穏やかな大介とおっとりしている雛はどんどんとその距離を縮めていった。
いつの間にか《有明さん》が《大介さん》になり、《雛くん》が《雛》になり、敬語はなくなっていた。
「雛、迎えに来たよ」
「大介さん!」
放課後、校門の前に停まっている車の運転席に座っていたのは大介だ。
窓から手を伸ばしてにこにこと雛の頭を撫でる大介に、うんざりとした視線を向ける嵐。
「はぁ?お前また来たのかよ。俺がいるからお前はいらねんだけど」
「そういうわけにもいかないよ、俺が雛を迎えに来たかったんだから」
嵐の棘のある言葉にも笑顔で対応する大介。
「...っとによく続くよなぁ。毎日毎日学校まで車で迎えに来るなんて...付き合ってんの?」
「え...っ!ら、らんちゃん...っ」
「残念。まだ付き合っていないよ」
「ふーん...興味無いけど」
「そんな風には見えないけどね」
「るっせぇ...雛泣かせたら殺す」
「泣かせたりしないよ」
「もう...っ!2人とも冗談ばっかり!僕も大介さんも男なんだからねっ」
顔を真っ赤にして一生懸命に否定する雛。
「だってよ、大介サン」
「聞こえないな。何が何でも落としてみせるよ」
「お前本当は絶対性格悪いだろ...」
「さぁ、どうかな」
大介の言葉通り、2人が付き合い始めたのはすぐだった。
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