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お久しぶりです、そして、さようなら
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「お、お前たち!お、お、俺たちになんの恨みがあるんだ!で、出て行け!お、お、お、おれた、たちは...な、なにもわるくないだろう!」
おびえていて言葉がかみかみなお父さんだった人
「俺たちは借金取りじゃないし、金を取りに来たわけじゃない、制服とカバンを取りに来ただけだ」
零がそう言うと
「借金取りじゃない......そ、それに制服って...」
そう言って恐る恐る目を開けたお父さんだった人
「あ、あんた、いったい...」
僕は零の後ろにいるからお父さんだった人達からは見えてないみたい
だから僕は零の真後ろからずれてみた
「っ!!!お前..優かっ!何でのこのこと帰ってきた!お前のせいで!お前のせいで俺たちは!!!お前がいなくなってからも矢上組組長の息子が入ってる暴走族の奴らが何度も来ては家や車をバットでなぐったりしてなんどもおどして来たんだぞ!お前が矢上組に手を出したせいだぞ!お前なんて死んでしまえ!」
っ!!ヤ、やっぱり...来ない方が、よかった...
僕、ハ...
「おとなしくしておけばべらべらと、優のせいだと?優は何もしていないのに、何で責められる必要がある、、それに最近ここに矢上組の人間は一人も来てないはづずだ。組の奴らには伝えておいたからなぁ」
「な、他人が勝手に!...そ、そうだ....お前はいったい!」
「俺?俺の名前は、矢上零...わかったか?」
「なっ!矢上?...まさかっ!な、何で矢上組が優と一緒に‼」
「なぜかって?俺が優を保護したからだよ、それで優の制服を今日は取りに来ただけだ、わかったら黙って動くな、動いたらどうなるか、わかってるよなぁ?」
怒りに満ちたすっごく怖い顔をした零
さすがに優ことを聞いた二人は静かになり動かなくなった
「優」
「うん...」
僕は急いで自分の部屋に向かった
ドアを開けたら僕の部屋はすごくぐちゃぐちゃにされていて布団も切り刻まれてノートも破り捨ててあった服も切り裂かれてみるも無残な姿だった
これじゃ、僕の制服もきっと、そう思いながらクローゼットを開けると
「ぇっ!?」
クローゼットにかけられている服はみんなボロボロなのに僕の制服と靴とカバンだけは新品のようにきれいにされ、制服に至ってはクリーニングの袋がかけてある
どういう、こと?
なんで?
とりあえず全部持ってリビングに戻ったらお父さんだった人が驚いた顔をした
「ど、ういうことだ、優のものはみんな使い物にならないように下に似何で制服や靴やカバンが....おい、どういうことだっ!」
お父さんだった人は急にお母さんだった人に怒鳴りつけた
そしたらお母さんだった人はありえないことを口にした
「だって...だって、あの子、には....ひどいことをあのとき言ってっ....しまったけど.....そっ、それでも..それでも私にとっては。大切な息子だったんだものっ!」
「おまえ、なにいって!」
「この家が、こんなことになって...借金まみれになって、それも、これも、あの子のせいだってわかってても...嫌いになんて...なれなかった。だって....子供が、子供を生むことができなくなった私に、取ってっ!...この子が、この子が私の光だったのよ....っ!嫌いになんて、なれない...大好きなの、愛してるの...優、ゴメン、ね...ゴメンねっ!」
そんな...お母さんが僕を、愛してる?
ホントに?
「ぼくも...僕だって、僕だって大好きだったよ?お母さん...愛してくれて、ありがとう...」
僕の目からは大粒の涙が出た
「優、今....幸せ?」
「う、ん....幸せ、だよ...」
「よかった」
「お、母さん....!大好き!ほんとに、大好きだよ...お母さん、さよ、なら...」
僕は最後にお母さんと抱きしめあった
これは印でもある
もう、一生この人達にあうことはない
それが僕たちが抱き合った意味
お母さんの最後の言葉が聞けて、よかった...
「優、行くぞ」
「うん」
僕と、零はこの家を後にした
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