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挑発(龍之介side)
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左手を勢いよく鍵盤に落とすと、
「……っ」
弾ける豊かな低音に、士郎の目が見開かれた。
鼓動と同じリズムを刻んでいた左手のスピードを、加速度的に増していく。
「負けたら、どーすンだっけ?」
「……っ」
「……脱げよ。ああ、シャツはそのままがイイ。他は全部だ」
「ふざけるな……っ」
「……あァ? 乳首だけでイッちまったのは、どこのどいつだっけ? ……テメェでした約束も守れねェのかよ?」
……情けないヤツ、と蔑めば、向けられた瞳が屈辱に燃えた。
「……やってやる」
赤く燃えたぎった炎が青く染まる。
見た目の静けさとは対照的に、内部の温度は加速度的に増しているのだろう。
挑発的な瞳にゾクリとした。
はだけたシャツの隙間から勃ち上がりっ放しの胸元をさらしたまま、士郎がパンツのホックを外す。
ゆっくりと下ろされるジッパーの音にさえ、煽られる気がした。
腰から落ちた布を脱ぎ去ると、大きく染みの広がったボクサーが現れる。
「……もう、グチャグチャじゃねェか」
「……黙れ」
「黙って見てろって? は…っ、そンなんじゃオマエ、満足できねェだろーが」
右手の指先で耳たぶをくすぐってやると、ボクサーの前が目に見えて膨らんだ。
ほらな……、と笑った。
「……オマエのカラダはオレの声を欲しがってる。なァ……、想像してみろよ。オレの声とピアノの音に導かれながら、その指で奥を暴いたら」
耳元に頬を寄せて、
「きっと最高にカンジるぜ……?」
ささやいてやれば、強い光を放っていた瞳が、抑えきれない情欲を映して揺れた。
「……濡れたボクサー越しってのもたまンねェが、今回のメインはそっちじゃねェ」
……脱げよと、アゴをしゃくった。
「濡れて勃ち上がったモン晒しながら、椅子の上で大きく足を開いて見せろ」
カァッと士郎の首筋が染まる。
「できねェのか?」
「……っ」
「……できるよな?」
「……当たり前だ」
ふぅ……、と大きく息をついて、士郎が一度キツく目を閉じた。
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