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真白の独占欲
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佐伯はベッドの上で少々驚いていた。佐伯は裸でベッドのヘッドボードに背中を預けて座っている。下に目をやると自分の股間に顔を埋めている真白がいる。真白ももう身に何も纏っていない姿で四つん這いになり佐伯の自身を先程から銜えていた。両手を使い佐伯の自身を時々上下に扱き、舌で舐め上げ銜えると頭を振り佐伯の自身を口内で摩りあげる。時々、佐伯の様子を窺うように見つめ佐伯が微笑むと安心したようにまた行為に耽る。佐伯が真白にしてやった事があるが、真白はしたことがなかった。特にそれでも構わなかった。しかし今日は真白がそうしたいと言い佐伯の自身を取り出し銜えたのだ。
「…きもちい…ですか…?」
「…うん、すごくいいよ…」
そう言ってやるとまた安心したような顔をして行為を続ける。ぐちゃぐちゃと水音と、時折真白の小さな呻きが部屋に響く。
「俺のを銜えて感じてるの?真白」
そう問うと、佐伯の自身を銜えたまま真白が佐伯を見る。真白の目元は欲情で赤く染まり目じりが下がっている。佐伯のを銜えながら真白の自身も固く芯を持ち始めていた。その姿を見て佐伯の自身はまたさらに熱を持つ。暫く目を閉じて真白の口内を感じていると、真白の呻き声に違う色が混ざった。色というより痛みを感じているような呻きだった。
その声に佐伯が真白に目をやると、真白は右手を自分の股の間へ滑り込ませ、自分の後孔を弄っていた。
「…真白?自分で遊んでるの?」
そう言うと真白はまた佐伯に目をやり、今度は佐伯の自身を口から抜いた。左手は佐伯の自身を握ったまま離さない。
「……ん…だって…っ…」
「だって?」
「…女の人みたいにすぐに…できないから…」
「…は?」
「いつも…佐伯さんの…挿れるのに時間……んぁ…かかっちゃうから…」
そう言いながら、真白は自分の後孔に入れた人差し指をゆっくりかき混ぜ始めた。痛みで深くは入れられていないが性急すぎる行為に真白は快感より痛みを感じているようだ。真白はまた佐伯の自身を銜えようと佐伯の股間に顔を埋めようとしたが、佐伯に阻まれた。佐伯は両手で真白の両手を引き寄せて手首を掴み、そのまま上に引き上げた。真白は腕を高く引き上げられ膝立ちにされた。佐伯と視線が合う高さにまで引き上げ額が付きそうな程近くに寄せられて、真白は困惑した。
「どうしたの?お前?」
「な…なにが?」
「なんか焦ってるね?どうしたの?いつもはこんなんじゃないよね?」
「……なにも…なにもないですけど…」
「真白はうそつきだ。俺に隠し事する気か?そんなの許さないよ」
「……さえきさん…」
「ほら、どうした?言ってみろよ真白。俺に言えないの?」
そう詰められると真白は白状するしかなかったのだが、どうも上手く言葉が出てこない。心がささくれだってガサガサしている。どうしてだかは分かっている、考えてもどうしようもないし、佐伯に話しても仕方ないことだ。そしてこんな事を佐伯が聞いてどう思うのか怖かった。
「真白」
トーンが少し落ちた声色で佐伯が促す。その声は真白にとって絶対だ。この人には逆らえない。体が、心が、佐伯に従うように作られているかのようだった。もう抗う力は真白にはない。白旗を挙げるしかなかった。
「真帆が…」
「…うん? お前の妹がどうした?」
佐伯は真白を胸に抱き寄せ背中を摩ってやる。そうすると真白はそっと体の力を抜いた。佐伯の胸に頬を寄せ小さく息を吐く。
「真帆が…佐伯さんの事を…すごくカッコいいって誉めてた」
「そう。それで? お前はなに苛立ってるの?」
「……真帆は…真尋もそうだけど…皆で食事してるとね、好きな物先に食べちゃうんですよね」
「……うん、そうなんだ」
急に家族の食への話になり佐伯は眉を上げる。続きを促すようにまた優しく真白の背中をさすってやった。
「あと、二人とも食べるの早くって。で、二人とも俺の皿を見て、いっつも…ちょっと頂戴って…」
「…なるほど」
「俺だって…ハンバーグ…好きなのに…でも俺は…お兄ちゃんだから…だから」
「いつも二人に自分の好きな物あげちゃってたんだね、真白」
「……佐伯さん…」
「うん?」
「こんなこと言ったら…嫌いになる?」
「それは絶対にないよ絶対に」
「…佐伯さんの事、誰にもあげたくない…真帆にも誰にも…絶対…やだ…っ」
絞るような掠れた声で真白が言いながら、佐伯に視線をやる。苦痛に満ちたように歪んだ顔。大きな瞳は涙がゆらゆらと揺れて光っている。先程の欲情の残りがまだあるのか、泣きそうなのか、目元はうっすらと赤く染まっていた。
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