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互いの想い
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「明日の準備、まだしてるの? 真白」
「ええ。でももう終わります」
「熱心だね…」
「だって…」
「…まあいいよ、もう終わりでしょ?」
「はい」
リビングのソファに座り、真白はブレスレット型の端末でずっと仕事をしていた。佐伯のいる時は佐伯があまりいい顔をしないから、家に仕事を持ち込む事はあまりしない様にしていたが、明日は初めて建設中のモジュールへ下見しに行く。真白はその準備に余念がなかった。暫くそれを黙認していた佐伯がそろそろ焦れてきたようで、真白は端末を終了した。隣にずっと座って佐伯も仕事をしていたのだが、どうやら真白に合わせていただけだったらしい。そんな佐伯に真白は微笑みながら体を寄せ直した。佐伯も真白の腰を抱き直し、二人は更によりそった。
「それじゃあ…どうしましょうか…?」
「どうしたいの? 可愛い真白」
「…そうですね、セックスでもしましょか?」
「…お前は本当に直球だね…」
「え? ダメですか?」
「いや。そんな所も可愛いよ」
「…可愛くはないです」
真白は可愛いと言われて頬を染めた。セックスでもしましょうか?などと直球で言ってくる癖にどうして、可愛いと言われて照れるのか、佐伯はそんな真白が面白くて不思議で可愛い。更に真白を抱きしめた。真白はゆっくりと佐伯に視線を合わせる。その瞳は潤んで目元は赤に染まっている。薄く開く口元から甘いと息が漏れた。それを合図のように佐伯が真白の唇にキスを落とした。
ゆっくりと二、三度啄ばむ。真白はまた吐息を吐く。そして佐伯に少しだけ舌を差し出すと、佐伯はその真白の舌を自分の舌で絡め取った。それに応えるように真白は佐伯の舌に自分の舌を絡ませ、もっともっとと強請る。佐伯は真白のお強請りに応えるように真白の口内へ舌を侵入させ嬲った。
くちゃくちゃとリビングに卑猥な音と真白の小さな甘い呻き声が響く。佐伯は真白の左腕に手をやると、ブレスレット型端末を外した。真白がそれに気が付き、そっと唇を佐伯から離す。
「…佐伯さん、これ、しまってきますね」
真白はそっと佐伯の隣から立ちあがり、自分の部屋へ端末をしまいに行った。佐伯はその真白の後ろ姿を見送る。真白は何も聞いてこない。少し前までは端末を身につけても気にせず佐伯は真白を抱いていた。だが盗聴器が仕込まれていると気付いた時から、こうして情事に溺れる時には外させる。どうして外すのか、そう真白は聞いてくる事は一度もない。真白はどう思っているのか?佐伯の言う事は黙って全て聞く真白だから何も聞いてこないのか…思考の海へ泳いでいた佐伯に真白がリビングに戻ってきた音が飛び込んできた。
「お待たせしました、佐伯さん…寝室に行きましょう?」
リビングに戻ってきた真白が佐伯に近寄って、寝室に行こうと佐伯の手を取ってきた。しかし佐伯は動かない。ニコニコ微笑み、真白を見ている。
「? 佐伯さん? どうしっ…わわ!」
急に真白の視界がくるりと引っ繰り返った。気付いたら、ソファの上に押し倒されて佐伯が真白の上に覆いかぶさってきた。真白はベッドで続きをするものばかりだと思っていただけに驚き、大きな瞳を更に大きくした。
「さ、佐伯さん! ここでするんですか?」
「寝室までもたないから」
「そんな遠い所じゃないでしょ?…あっ! ダメ…!」
「可愛い真白、俺のシャツ、ちゃんと着ててくれて嬉しいよ…」
そういうと佐伯は真白の下着をスルッと脱がした。
真白は、母と飲んで酔っ払って帰った日から部屋着代わりに佐伯のシャツをお仕置きと言われてから着せさせられていた。といっても特に強制されている訳ではないのだが、着ていると佐伯の機嫌が良い。一体なにが良いのか真白には良く分からないが、佐伯が喜ぶから着ている。それに、佐伯のシャツを着るのは真白もなんだが佐伯のものだと視覚で確認出来て安心する。
「俺は…佐伯さんのものだから…」
「そう、お前は俺のものだよ。可愛い真白…」
そう言い、唇を重ねた。深く深く舌を絡ませ、お互いの体液を交換し合う。真白の口の端からは飲み込めない涎が垂れる。キスの間に佐伯が器用に真白の着ているシャツのボタンを外していき、まだ触れていないのに、ツンと上を向き始めている胸の突起に手のひらを這わせ、ゆっくりクルクルと摩る。
唇を塞がれた真白は喉の奥で可愛く鳴いた。何度か角度を変え、唇を離すと、真白は少し息が上がって薄く開いた唇から、甘く官能的な息を吐く。瞳はさっきよりも欲情して潤み、目元は更に赤く染まってる。興奮してうっすらと額に汗をかき始め、前髪が額に張り付く。真白のその姿は佐伯を煽るのに十分な姿だ。
佐伯は自分のシャツを脱ぎすて、真白の左足をソファの背に掛ける。大きく足を広げる形になった真白は、右足を寄せて足を閉じようとしたが、股の間に佐伯がしっかりと割り込んでいて閉じる事は叶わない。佐伯はじっと真白を見つめる。その視線で真白は居たたまれない。明るいリビングで痴態を見せている状況に羞恥心がどんどん込み上げて、真白は両手で熱くなってきた自分の顔を隠す。
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