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スキンシップⅦ
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それを境に、ぼろぼろと涙が溢れ出す。
……恥ずかしい。また泣き虫って言われてしまう。
何度も拭ったが、どんどん溢れ出して切りがない。
今頃隠そうとしても意味はないことは分かっているけど、どうしても見られたくなくて俯く。
……突然、頭を撫でられた。
「そんなに俺とキスしたいのか?」
何て言えばいいんだ。
肯定したらキスしてくれるんだろうか、否定したら励ますようにキスしてくれるんだろうか。
顔を上げてトモを見ると、トモはじっと見つめてくる。恥ずかしくて目を逸らした。
「うん……って言ったらしてくれるのか……?」
「……ひ、額とかなら……。」
──やっぱり唇にはしてくれない……。
また、涙がポロポロと頬を伝う。
目の前がボヤけて、視界の端に写っていたトモのシルエットもうまく認識できない。
「な、泣くなよ……。」
頬にそっと触れられて、親指で優しく拭われる。
……けど、それだけじゃ止まる筈もなくて、どんどん溢れてその指さえも濡らしてしまった。
トモの、ごくりと唾を飲む音が聞こえた。
ボヤけた視界に、ゆっくりとトモの真っ赤な顔が迫ってくる。
唇に熱い吐息が触れた。
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