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074 哀願
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ソファーの上で微睡むように眠りについたはずだった。
恐れていた悪夢は見ていない。
けれど――――燃えるように、身体が火照っていることに気づく。
意識は朦朧としていて、状況が飲み込めなかった。
「ぁ、ぁっ……んぅっ……ぁあ!!」
自分が嬌声を上げていることに気づいて目が覚めた。
「ようやく起きたか……」
リディたち女官がいなくなってから眠りについたはずだった。
一体どのくらい眠ってしまっていたのか。
「んぁ……なに……?」
「何度見ても、そなたの身体は綺麗だな……」
朦朧としていて、その言葉が理解できない。
(……ここは、ベッドの上?)
暖かくて大きな手に、頰を撫でられる。
(あれ……? 僕、裸……?)
徐々に、ゆっくりと意識が覚醒してくる。
この手は……僕の目の前にいるのは誰なのか――
「ハリル……?」
――――理解しても、理解できなかった。
(どうしてハリルが、ここに……)
眠る前に水を飲んだから……?
でも、こうやって目覚めたのだから、何かが入っていたわけではないはずだ。
ハリルが来るのはいつも夕食の後、眠りにつくまでの僅かな間だった。また夕食だって食べてはいないのに……。
「うぁっ? ハリルっ?!」
後肛の違和感にゾッとする。
「ぁ……ん……やだっ……!!」
身を攀じろうとした時、ハリルの顔が近づく。
(キ……スされる?)
そう思って身構えたが、彼の唇は僕の耳元に運ばれた。
「やっ……だぁっ……!」
ハリルの舌が、耳を舐める。
ピチャッ……となる音で身震いする。
首を竦めて抗おうとすると後肛の指が僕の苦手な所を掠めた。
「んぁあっ!!」
「イズミ、今何本入ってると思う?」
問われた質問にゾッとした。
(何本……? 何本って何……!?)
ソコを押されると、頭がうまく働かなくなってしまう。
「ぃぁっ! っっ!! やめっ! ハリル!!」
必死にハリルの体を押し返そうとしてるのに、彼はビクともしない。
「三本だ……わかるか?」
「ぅぁぁあっ!! ひぃっっ!!」
耳を舐められながら、執拗に後肛を嬲られる。
「やめっっ……! やだっ!」
「昨日はしなかったから……少しキツイな」
そう呟くハリルに、毎晩僕は寝てる間に何をされていたのか……それを再度思い知らされる。
「ゆっくり……何日もかけて慣らしたのだ。痛くはないだろう?」
「最っ、低ぇ……」
嬉しそうにハリルは僕を見下ろす。
夜な夜な忍んで来たことを、もう彼は隠しはしない。
「離してっ! もう! いい加減にっっ!」
思わず彼に手を挙げる。
殴るつもりでは、なかった。
ただ、咄嗟に出てしまったのだ。
振り下ろした瞬間、その行為を行う自分に驚愕する。
乾いた音が部屋に響いた。
(ハリルの頬……)
「あ……」
じんわりと手に広がる痛み。
(叩いちゃった……)
自分でも信じられなくて、叩いた手のひらを凝視する。
誰かを殴ったのなんて、初めての経験だった。
血の気が、一気に下がっていく。
「ごめ……」
僕に殴られても、彼は顔色ひとつ変えない。
でも――――
「んぅっああ!! ひぃぃんっ!!」
まるで罰だというばかりに、彼の指は激しさを増す。
「ひっ……ぁっ! ごめぇ……! ごめんなさっ!!」
熱に浮かされながらも、謝罪を繰り返す。
「ぁあ! っやぁああ!!」
殴ってしまった後悔……それを打ち消すような、激しい指の出し入れに、全身が支配されていく。
容赦なく、中に入れられた指がバラバラに動く。
「ぅあぁっ……! っっ!! ひぃいいいいい!!!」
強烈に駆け巡る快楽……それに抗うことなどできず、触れられてもいない僕のモノから蜜が飛び散った。
「ふぁ……っ……ぁぁあ……」
「クク……後ろだけで達したのか?」
行為とは裏腹に、そう優しく語りかけられる。
殴ったことを怒るわけではない。
僕に殴られたことなど、彼は気にも止めていない。
「も、やめて……」
泣きたくない。
泣きたくないのに、視界が歪む。
「イズミ……」
後肛の指が引き抜かれる感覚にゾクッとする。
抜いてくれるのかと、終わりなのかと思った。
それなのに――――
「ひぃっ!! なに?!」
さっきよりも圧迫されるような感覚。
(指が……増えてる……!)
「なんでっ……やめて……もう嫌っ!」
ハリルの太い指が出入りしても、それでも痛みは感じない。
毎晩眠っている間に、一体どれだけこの身体は弄ばれていたのだろうか。
「あっ……あぁ……あって……」
「君が12歳だとは思わなかった……」
耳元で囁かれる切ない声。
(本当は、それすらも嘘なのに……)
こんな状況なのに、罪悪感が募る。
潤んでいた目から、ボタボタと涙が溢れた。
「や、めてっ……ぅぁっ!!」
一度流れ出した涙は簡単には止まらない。
涙を拭うように、彼の唇が目尻や頰に降りてくる。
「やだっ……やめてっ……」
自らの意思とは反して反応する身体。
ハリルの吐息が首筋にかかり、それだけで僕の身体はビクリと跳ねた。
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