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178 奉仕
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「凄いなイズミ……。薬なしでも私を受け入れられるとは……」
ハリルは嬉しそうだけれど、僕は勝手に一人で極めてしまった罪悪感でいっぱいだった。
「ふぁ……ご、めんなさっ……」
「危うく、持っていかれるところだった……」
「……?」
「いや……」
ハリルのモノは、まだ達すること無く僕の中で硬さを保っている。
しかも僕が絶頂を迎え、息を整えている間も、ずっと動かずに待っていてくれているのだ。
「ごめんっ……なさ……ぼ、く……」
快楽に流された涙では無く、悲しくて涙が溢れてくる。
「……どうした?」
彼は僕の頰を優しく撫で、ポンポンとあやすように頭を叩く。
それが、余計僕を切なくさせる。
「ぼく……ぼく、ばっかり……」
泣きながら、ハリルを見上げる。
「……別にそれは構わない。好きなだけイクといい」
ハリルは楽しそうに笑っている。僕の気持ちはわかって貰えないのだろうか……。
「でもっ……ぼく……」
達したばかりのせいか、泣いているせいか……それとも恥ずかしいからか……僕の声は途切れ途切れになる。
「……ぃっしょが、いい…」
それでも懸命に気持ちを告げると……胸が、きゅうっと締め付けられた。
「ハリルと、いっしょっに、イキたい……」
見上げたハリルの綺麗な顔。
涙で歪む視界の中、彼の額から一筋……汗が垂れていた。
心なしか、彼の息も荒くなっているような気もする。ハリルの気持ちが、ほんの少しだけわかった気がした。
「……きもち、いいの……?」
快楽の余韻でビクビクと身体が震える。
「ハリルも、……きもちい?」
絶叫したせいで、ただでさえ痛む喉が焼ける様に熱くなっていた。
「ああ……凄くな……」
そう答えてくれたハリルの言葉、それが嬉しくて、僕は泣きながら微笑む。
「ぼくも……きもちいい……」
素直に思いを告げる。卑猥だと思われても構わなかった。
「ハリルの、おっきくて、すごくきもちいい」
そう言った途端、ハリルが僕の身体を乱暴に抱き起こした。
「ひぃぁあ?! ぁっ……!! まってぇ……!」
急に身体を動かされたことで、ビクビクとその衝撃で全身が震えた。
「ククっ……こんなに煽られて、私はおあずけか?」
そう笑いながらも、やはりハリルは待ってくれる。
脚の上に跨がされたことで、自身の体重が融合部にかかっていた。
「ひぃっ……んぁあっ……!」
達したばかりなのに、再び深く挿入されることで、あさましくもまた僕のモノは反応を示す。
「まっ……、まって……ぁ、もっ……ちょっと……んっ……もうちょっとだけ……」
必死に息を整える。
今彼に動かれたら、直ぐに酸欠で失神してしまいそうだった。
熱い塊を後肛に感じる。
一つになれたという喜びを改めて実感して、全身が戦慄いていた。
「ん……ぁ……」
ギチギチに広がった後肛が、ギュッギュとハリルを締め上げる。
圧迫感はかなりあるし、まだ彼のモノは馴染みきっていない。
「ぁっはあっ……ふぅっ……」
それでも僕は、ハリルにもっと気持ちよくなって欲しかった。だから、せめてもの想いを込めて腰をくねらせる。
「イズミ……?」
拙い、本当に拙い動かし方だ。
「ぼくがっ……僕がする……」
そうは言うものの、本当は自信はなかった。
その行為をどうやっていいか、何の知識もなく腰を浮かす。
「ぁあっ……!!」
ハリルのためにと行う奉仕の筈なのに、ゾクリと快楽が駆け巡る。
「ひうっ……くぅ……」
「よい、無理はするな……」
ハリルの制止を振り切り、もう一度腰を沈め、そして今度は大きく腰を浮かせた。
「ふぁ……ぁぁ……あああっ」
自分でしていることなのに、ゆっくりとハリルのモノが僕の中から抜け出ていく感覚に、ぞわぞわと鳥肌が立つ。
(どうしよう、怖いっ……)
どうやったらハリルは気持ちよくなるのだろうか。
「んっ……ぁっ……あっ……」
以前の行為でハリルが達した時、どういう風に彼はしていたのか。毎回ハリルが極める時、僕の理性は殆ど残っていない。
「ひぅっ……ぁっ……っっ!!」
訳が分から無くなるほど、凄く激しい――その記憶だけしかない。
「うぐぅっ……ひっ……ぁあっ……」
僅かに残る記憶の中の、そのリズムに合わせるよう、ハリルに跨り、腰を動かすスピードを徐々に上げていく。
「ぅっ……ぅうっ……ぁぁあっ!!」
グチュッと、融合部から淫らな音が聞こえる。
「ふぁぁああ……っ」
只管、ただ只管、彼を気持ちよくしたいとそう思い、淫らに腰を動かした。
「いぅっ……ひゃっ……んっ……んっ……」
それなのに、彼はじっと僕を凝視している。
気持ち良さそうというより、どこか辛そうに見える。
「……ハ、リル……? 気持ち、よく、ない……?」
ハリルは複雑に笑うだけで、応えてくれなかった。
(なんで……? ハリル……)
「んっ……くぅ………ふぁっ……!」
喜んで貰いたくて、褒めてもらいたくて、一心不乱に腰を動かす。
「イズミ、もういい」
「っ……なんで……」
これでは気持ちよくないのだろうか……。
未だ硬さを失わないそこが、萎えてしまったらどうしようと心が冷えてくる。
「そうだな……。いや、悪くはないな……」
それなのに、濁した言い方をされ、僕はどんどん悲しくなった。
「うくぅ……ぁあっ……んっ」
悪くはない――それは、決して良くはないということなのだろう。
「強いて言うなら、生殺しだな……」
(生……殺し……?)
やはり、僕のやり方では物足りないということなのだろうか。
「ぅ……」
悲しくて、情けなくて、また涙が溢れてくる。
「泣かないでくれ、イズミ……」
そう言ってハリルは僕の頭を撫でる。
「ごめ、なさぃ……」
必死にやっても、所詮はこの程度なのだ。
僕では、彼を満足させることなどできない。
「うっくぅ……」
止まった腰。そしてやはり、自身の重みで深く挿入される。
「んぁ……」
(やっぱり、僕ばっかり……)
彼を満足させることも出来ない自分が腹立たしい。
「くぅっ……」
ビクンビクンと痙攣する身体。
「イズミ……」
耳元で囁かれるハリルの声。
それだけでもう達してしまいそうなのに……。
「よく頑張ったな……」
頭を撫でていたハリルの手が、徐々に僕の身体へと降りてきていた。
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