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囁き~二次創作戦国BASARA政宗&小十郎
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西暦2000年代~未来~
511才かあ。
松永久秀。
今も生きてるんだって?
サスケが西荻で会ったそうです。
西荻ねえ。
随分異なとこにいんじゃん。
でも何で。
俺たちは新作イベントで呼び出されたからいるだけで。
松永呼ばれてないよなあ。
以前の芸能ぷろだくしょんの時もそうでしたが、どの時代にも、どんな状況にも、あやつはいそうで不快です。
今も六双狙ってるんかな。
恐らく。
だよな。
あいつは欲しいものを忘れられやしねえ。
ご明察。
ただし欲しいものは六双ではない。
!?
七振だ。
!!
パチンと指が鳴る音がして、瞬時に何もかもが吹き飛んだ…
西暦600年代~過去~
闇。
一面の。
ぬばたまの闇の中に、赤子の泣く声が響き渡る。
おのこでございます!
おめでとうございます!
そこには生まれた赤子を覗き込む、聡明そうな少年がいた。
なぜだか俺達は、その場に、松永の気配を察知したが、どの人物がそうなのかは明確にはわからなかった。
少年は青年となり、十ほど年上の男と、謀(はかりごと)を巡らした。
儀礼の席で有力者を、屋敷を囲んでその父を討った。
新しい時代の始まり。
青年は新しい王を立て傀儡とした上で、国の根幹を変化させ、あらためて自らが王となった。
この男が松永だろうか?
王となると、欲がでる。
子に王位を継がそうと決めてすぐ、意外なほど早く王が逝った後、『弟』は、甥にあたる王子を死地に追いやり、自らが王になった。
新王は、あの聡明げな少年に、見守られつつ生まれ出でた、あの時の赤子だ。
長じてゆく途中で、この王子は恋人まで『兄』に奪われた。
自分の子を産み育てている女だった。
だが抗わず、『兄』が有力者の一族を滅ぼしてゆくのを見守っていた。
そして『兄』王の死後、彼はいきなり新王となったのだ。
自分の子、『兄』の子、ともに王子ゆえ、力を合わせ、世を治めてゆこう
などと、健全なことを言いながら、彼の死後、王の座を継いだのは彼の妻だった。
自ら帝となった妻女は、やはり自分の息子に継がせようと、人品優れた兄の子を死に追いやった。
なのに我が子は早世してしまい、彼女は自分の想定より長く、帝を続けなくてはならなくなったのである。
女帝は息子の子、孫を皇太子に立てたが、その子はその時たった七才。
女帝は七年さらに粘り、ようやく彼に王権を引き渡したのだった。
西暦1500年代~リアルタイム~
それが後継の文武か。
その治世下でも、持統はあれこれ口を出していたようです。
自らと天武を呂后と高祖に擬したり。
HA!
もともと野心家LADYだったって事か。
では俺らが見た、否、見させられたあの時代、松永はどこにいたんだ?
天智のようでも天武のようでもあり、中臣鎌子のようでもあり、考えようによっては、持統でもおかしくないかと。
性別も超えるか。
でもあいつなら何でもありそうだ。
卑弥呼だと言われてさえ、そんなバカなたあ言えそうもねえ。
…。
やつは政治の表側にはいねえ。
常に政治のすぐ横にいて、ちょっと面白いと舞台を揺さぶる。
そんなやつだ。
…。
歴史をつらつら考える。
卑弥呼。
推古。
聖徳太子。
蘇我氏。
藤原氏。
平氏に源氏。
北条、そして足利へ…
さらさらと流れる時の砂粒。
権力が蠢き謀がなされるその傍らで、うすら笑いつつそれをただただ眺めてる、それが松永久秀だ。
そう多分、あれは松永という“個人”ではないのだ。
歴史というものの持つ、紛うことない悪意そのもの。
世を転がし、人に囁き、人と人とを分断するが、それで己が何を得んとするわけでもない。
だから俺は、政宗様の目を抉れたのかも知れねえ。
だから政宗様は、おやじ様を撃ち抜けたのかもしれねえ。
どんな時代、どんな瞬間にも松永はいる。
人生の選択を迫られる時、『やつ』は囁く、
さあ、どうする
と。
壊死したお目が飛び出したまま、人を直視なさらない政宗様。
父上のお命は守れたけれど、そうした姿勢に付け込まれ、みすみす戦のご優位を手放される政宗様。
選択は常に俺たちの側に任されてしまう。
主君のまなこを抉るのかね。
非道な。
父君ごと敵を射抜くのかね。
それはまた冷血だな。
誰しもの心の隅をよぎる痛みを、さりげない言葉でさらっと抉る。
誰でも己の弱さを知っている。
そこを問いかけという形で嘲られるのは本当に、本当に恐ろしい事なのだ。
伴天連の書物に、ああいうやつを指す言葉があんだ。
はて。
どのような。
DEVIL。
悪魔
だそうだ。
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