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《緩やかな決着》12
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「こいつ、ヨシのところにいたフェレットのクロにそっくり」
動物好きなアキラ、笑顔を見せて楽しそうにしている。
犬達も暴れることもなくおとなしい…
「本当だな、」
結構歩いたけれど、疲れた様子もなさそうで安心するみずき。
ペットショップで、しばらく楽しんで…
犬達の餌を買って、もちろんみずきが荷物を持って家を目指して歩く…
ピピピ…と急に機械音。
携帯電話の音だ…
「あれ?今度みずきの鳴ってる…」
ちょっと驚いて言うアキラ。
「本当だ、ちょっとすまない…」
いちおう断って電話にでるみずき…
「うん、」
アキラは近くに座れる場所を見つけて座って待つ…
「はい、え、店長が?大丈夫なのか?はい、はい…あぁ、今日、はい…判った。あぁ、じゃ…」
みずきは電話を終えてアキラのそばへ来る。
「どーした?誰から電話…」
何気に聞く…
「あぁ、夜間のコンビニの方から」
職場からの電話だった。
「え、勤務交代?」
首をかしげて聞くアキラ。
職場からかかるといえばその用事くらいだから…
「いや、店長が事故で入院したらしい…」
「えっ、店長が?大丈夫なのか?」
心配して聞く。
「命には別状ないらしいんだがすぐには動けない状態だそうだ…」
「そっか…」
「それで深夜の店員が足りないそうだから時間延長で出てほしいと頼まれた」
いつも深夜帯は店長が店番をしているため‥店長の代わりを捜している様子。
「えっ、今日?」
「あぁ、取り敢えず夜8時から朝4時までの8時間。急だし人がつかまらないらしいからな‥」
「OKしたのか?」
「あぁ、困っているようだしな…」
頷き答えるみずき。
「大丈夫なのか?お前、今日普通に朝早くから起きてただろ、家帰ったら少しでも仮眠しとけよ…ったく、後先考えないんだから…」
しかも散歩に付き合ったあとに、朝方4時まで仕事するなんか、身体に悪いから…
ちょっと怒りながら言うアキラ。
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