アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
《緩やかな決着》20
-
「お前はまだ寝てろよ、じゃ先行ってるから…」
心配そうな顔のみずきにそう伝える。
「あぁ、くれぐれも気をつけてな…」
いくら職場が目と鼻の先だとしても、夜出歩かせるのはとても心配なみずき。
送っていきたいくらいの気持ちなのだが、アキラが許してくれそうにない。
「分かってる、じゃ、後で」
軽く頬にキスして、みずきに言葉を挟む隙を与えず、アキラは着替えてバイトに向かう。
昼間歩いたため、多少疲れは残るもののいつものように仕事するアキラ。
そして時間が経って…みずきと交代の時間が近づく…
さすがに23時すぎると眠たくなってくる。
ぼーっとしながら…
客のあまりいない店内を見ていると…
なんとみずきが1時間も早くやってくる。
23時からアルバイトのスタッフが一人になるから気になって来たのだ。
コンビニの仕事中もアキラは目立つのか…よく客に話し掛けられるから…
「早っ…ちゃんと休んだんだろうな?」
アキラは呆れながらもいつもの調子で聞いてみる。
「あぁ、充分。だから、もう上がっていいよ、タイムカードは押しておくから…アキラ、ありがとう」
そうすすめるが…
「む、ダメだって、時間まではちゃんと働く!」
アキラも意地があるらしく、0時まで働く気らしい。
「…いや、でも遅くなると心配だし…眠そうだから…」
「…平気、一時間くらい変わらないって、」
「じゃ…手伝うよ…」
帰りそうにないアキラを見て、少しでも手を貸そうとレジに入ろうとするみずき。
「いいって、お前こそタダ働きになるだろ?」
「気にしないから…」
優しく笑って言う。
「気にしろよ…」
オレのことは気にする癖にそうゆうことは気にしないのか…とツッコミを入れたくなるアキラ。
みずきは素早く着替えを済ませ、レジに入る。
どんな時でもみずきはアキラの傍で、アキラの力になっていたいのだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 246