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《緩やかな決着》37
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それから40分ほど時間がたち…
夕食がだいたい出来上がる頃…
不意にみずきが目を覚ます。
「は、……?あ、アキラ!?俺は…」
何をしていたんだ…?とやや寝ぼけ状態のみずき。
「おはよ、よく寝てたな」
アキラは気付くとみずきに近づき微笑み言う。
「すっすまない…寝るつもりじゃ…」
すっかり寝こけていたのに気付いてうろたえながら謝ってしまうみずき。
「いいよ、疲れてたんだろ?」
頑張り過ぎのみずきだから…
軽くながすアキラ。
「いや…あ、メールも送らず…」
持っている携帯電話を見て思い出すみずき。
送信していなかった。
「リッツとメアリーの散歩だろ?ありがと、行ってくれたんだよな…」
アキラはみずきに近づきながら優しくお礼を言う。
「あぁ、すまない…みっともないところを見せて…」
アキラが近くに来てくれたので、すっと立ち上がりまた謝ってしまう。
「いいって…ふっカタついてる」
みずきにさらに近づき…そっと頬に触れるアキラ…
ずっと伏せていたため、みずきの頬には赤くカタがついている。
「あ、アキラ…」
何気ない仕種だったが…最近触れてくれなくなっていたので…どきっとするみずき…
みずきがアキラに触れようとすると…
アキラはさっと向こうへ行ってしまう。
「……あ、アキラ、俺は…お前になにかしたか?」
なんだかむなしくなって…そう聞いてしまう。
「え?」
振り向いて首を傾げる。
「いや、気分を害するようなこととか…」
なんだか不安そうに聞くみずき…
「別に?どうして?」
逆に聞いてくるアキラ。
「……、避けられているような…気がして…」
言いにくそうに…でも聞いてみるみずき。
「気のせいだって…」
軽く笑ってそらすアキラ…
ふっと向き直りキッチンに向かって歩き出そうとする。
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