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《遠退く想い》25
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「え…いや、普通、助けるだろう?」
「一歩間違えばお前まで落ちてたかもしれないんだぞッ馬鹿っ」
続けて怒るアキラの言葉を聞いて…
「……アキラ、落ちてもいいよ、アキラを助けられるなら、喜んで下敷きになるから…」
優しく微笑んで身体を寄せ…
そう当たり前のように伝えるみずき…
「バカっ、なんで…」
今裏切ったばかりなのに…これからも沢山裏切るのに…
そんな奴助けて…
「あぁ、俺は馬鹿だからな…それより足は怪我してないか?」
微笑み伝え、暗くて怪我の様子がよく見えなくて聞くみずき…
「……」
アキラが答えないので、すっと足に触れてみると…
「あっ、血が出てる!痛いか?痛いよな…えぇと、どうしようか…?」
手に少量血が着いて、やや慌てて言葉にするみずき…
「…少しすっただけだから平気…」
そんな必死なみずきの姿を見て…ぽつりと言葉にするアキラ。
「でも…」
なおも心配するみずき…
「…どっちにしろここじゃ暗くて何も出来ないから…」
「そ、そうだな…じゃ車行こう。足怪我しているから、背負っていくよ…」
みずきはそう言うと、アキラに背を向けて屈んで振り向き乗るように促す。
「……」
どうせこのままじゃ動けない…
また頼ってしまうけど…
すっと腕を延ばし無言でみずきの背に乗るアキラ。
「じゃ行こうか…アキラ」
返事はないが、アキラが素直に背負われてくれて安心しながら優しく言って…ヨシの車へ向かうみずき。
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