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《廻らぬ歯車》67
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職場のコンビニで仕事をするみずき。
時折外を気にしてアキラを探してしまう。
夕方4時過ぎ、そろそろ仕事上がりの時間が近づいてくる。
その時、来店した客は…
(アキラ…)
アキラはレジをしているみずきに軽く手を振って、店内を見て回っている。
アキラの姿を見て、ほっと和むみずき。
薄手のフードつきトレーナーにジーンズといったラフな格好だが、アキラが着るとかわいく見える。
アキラはペットボトルの飲み物を持ってみずきのレジに並ぶ。
「よ、頑張ってるな」
「アキラ、来てくれてありがとう」
まさか本当に来てくれるとは思わず、嬉しくてお礼をいうみずき。
「ちゃんと仕事してるかチェックしに来たんだよ」
アキラは相変わらずなみずきに微笑んで言う。
「大丈夫、ちゃんと働いている」
頷いて答える。
「なら安心!どうする?今日帰ってくる?」
普段と変わりない様子で話しかけるアキラ。
「…あぁ、アキラがいいならもちろん帰りたい、仕事もう直ぐ終わるから一緒に帰ろう」
アキラのマンションへ…
ここ数日は帰れていないから…
「いいって、何遠慮してんだよ、あ、一緒に帰るのは無理」
「なぜ?」
「タクシー待たせてるし、昨日腕麻痺したばかりだからバイクで掴まって乗るの不安だしな」
自分に触れたら不快になる暗示のかかったみずき…その背に掴まって帰れる訳ないから。
「そうか、なら気をつけて帰って、俺も済んだら急いで帰るよ」
「別に急がなくていいよ、安全に帰ってきて、なんか夕飯作ってるから」
何気に伝える。
最後の夜、出来る限りのことをしようと思うから…
「え、アキラが?」
自分のために食事を作ってくれる?
にわかに信じられなくて聞き返してしまう。
「悪い?」
わざとツンと答える。
「い、いや、ありがとう、嬉しいよ」
怒らせたかと少し動揺するみずき。
「じゃ、また後で、ラストまで仕事がんばれよ」
再び笑顔を向けて言葉をかける。
「ありがとう」
アキラは軽く手を振って帰って行く…
いつも通りのアキラ。
アキラと話していると、今朝感じた不安感など忘れてしまいそうになる。
アキラの手料理を楽しみに残り時間真面目に仕事するみずきだった。
《廻らぬ歯車》終了。
次章《最後の夜》。
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ここまで読んでくださってありがとうございます^ ^
調子が乗らず更新遅くなって申し訳ないです。
次章《最後の夜》、みずきとアキラにとって最後の夜になってしまうのか…
最終暗示に向かうみずきにアキラは…、
良かったらお付き合いいただけると嬉しいです(#^.^#)
応援、いいね、ありがとうございます(o^^o)
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