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覚悟
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「何だよ!」
「良いから良いからーお邪魔しまー…んーヤった後なんだから、窓ぐらい開けようか?」
はたと気付いて、急いで窓を開けた
「で?」
「一応ね…俺お兄ちゃんだし?聞いておこうと思ってね」
「何を?」
「君たちは、付き合ってるんだよね?」
「うん」
「それは…一生を共にしようと思ってる?」
「ん?そのつもりだけど」
「いいか?お前たちの選んだ道は、人には言えない、厳しい道だ。好奇な目で見られ、下手したら職すら失う。イジメなんかの対象にもなるかもしれない。それに、今の法律じゃ夫婦になる事すら出来ない。覚悟はあるのか?」
「俺は、岬を好きになってからそういう覚悟はした。だから、俺が岬を守るって決めた」
「岬君?は…どうだい」
「俺…正直分かりません。付き合ったのも高志が初めてだし…」
「そうか…君達の関係がバレれば、親に引き離されてしまうかもしれないよ?それも分かってる?」
「ちょっと、兄貴!」
「高志!大切な事だから、黙っていなさい」
「高志とは、離れたくない…けど…けど…好きだけじゃ駄目なんですか?」
「好きだけじゃ、解決出来ない事もあるんだよ…悲しいかな。男同士ってのは、弊害が多いんだ。俺もそれで苦しんだからよく分かる。お前達に、そんな想いはして欲しくない。今は良いかもしれないよ。でも大人になったらそうじゃない。社会はそんなに甘いもんじゃないんだ…俺のパートナーはそれに悩んで何度も自殺未遂を繰り返した事もある…それ位辛くて苦しい現実があるんだよ。いいかい…よく考えるんだ。若いからだけで突っ走ると、絶対に落とし穴に落ちる。よく考えるんだ、いいね?」
「はい…」
それだけ言うと、兄貴は部屋を出て行った
俺たちは、互いに何も言わずに俯いたままだった
分かっている
兄貴達が辛く苦しかったのを…
俺は、そうなった時岬を守れるだろうか
「岬…俺は、ちゃんと覚悟は出来てるよ。じゃなきゃ、今日岬を抱いてない…」
「俺…言われるまで分からなかった。でも、側に居たい…」
「じゃあ岬、こうしよう。お互いに辛いかもしれないけど」
「どうするの?」
「学校や外では、友達の振り。岬の家でも…俺の家のこの部屋では、恋人になろう。いっぱい愛し合おう。抱き合ってキスして…色んな話して」
「ここじゃなきゃ駄目なの?」
「兄貴も言っただろ?人目につく所でイチャつかないようにしよう。その代わり、ここでいっぱい可愛がってあげる。どんな我儘でも聞く。出来る?」
「ん…そうしないと、一緒に居られないんだよね?」
「うん、ごめんな…俺がもっと強ければちゃんと守ってあげられるのに」
「ううん…じゃあ、ここに来たら高志に甘えてもいいの?」
「うん!たくさん甘えていいよ。俺も甘やかすし」
「分かった」
「ほら、チューしよ?」
岬の肩を引き寄せ、唇を重ねた
何度も何度も
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