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社長室
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「相変わらず、なんかゴチャゴチャしてるね」
兄貴は片付けられない
しかも、人に部屋を弄られるのが嫌いと来た
これでよく和泉さんと一緒に暮らしてるな…
「で、話とは?」
「んー、これ見て」
雑誌のページをめくり、指差した
「この間のか…これじゃ訴訟起こしたら負けるな」
「酷くね?丸っきり遊び人じゃん…」
「とりあえず、弁護士先生のお兄様にでも相談しておくか?」
「うーん、任せる」
「で?他には?」
「次は、これ。ここ」
手に持ち、ある一点を指差す
「ん?岬君か?」
「うん、体格とか変わってるけど、岬」
「九州の何処だ?」
「それが、分かんないんだよね…街の中なのは分かるけど…兄貴なら分かるかと思って」
「いや、見覚えはないな…手紙出してみたらどうだ?」
「手紙?住所知らないし」
「ほら、ここ」
指差された場所を見ると、写真に載ってる子に手紙を渡そうって書いてある
どうやら、編集部に送ると、届けてくれるらしい
「本当に届くのかね…怪しい」
「時間は掛かるが、届くと思うぞ」
「うーん…」
「ま、考えておけ。それで、これが九州イベントの詳細だ」
「長崎?」
「とりあえずの足掛かりだからな…そこから徐々に拡大していく予定だ」
「ふーん…」
「興味なさそうだな」
「うーん」
「店が拡大すれば、お前の写真がその店に貼られるんだぞ。もしかしたら、それを見るかもしれないだろ?」
「それは、そうだね…」
「そんなんで大丈夫か?」
「うん、大丈夫。とりあえず、頑張ります。社長さん」
「おぅ」
貰った詳細に目を通した
イベント自体は半日か…
「これ、泊まりじゃないの?」
「泊まりたいのか?」
「うん、例えそこに居なかったとしても、九州ってどんな感じなのか見てみたい」
「スケジュール次第だな…考えておく」
長崎か…
ちゃんぽんに、よくテレビでやってる通販会社?
後は…佐世保バーガーは、違うのか?
明太子は博多だよな?
都会を出たことないから、さっぱり分からない…
帰ったら、少し勉強しよう
雑誌を手に取り、指でなぞる
可愛いけど、カッコよくもなったな
血色も良さそう
何より、元気そうだった
少しずつ、岬の情報が集まる
それが何よりも嬉しい
「はい、そこ…写真見てデレてるだけなら、家に帰りなさい」
「デレてないしっ」
「いや、鼻の下伸びてるから」
「え?嘘っ」
思わず掌で鼻の下を隠した
「やっぱり、やましい事考えてただろ」
「計ったな!」
「ほら、せっかくの休みだ。家でのんびりしなさい。もしくは、それ見て自分を慰めなさい」
「そうする!」
「は?冗談だよ?」
「え?本気だよ?」
「お前、怖いわー」
え?何が?
最近、兄貴が分からない…
いや、元々よく分からない
さて、そうと決まれば帰ろう
社長室のチョコをこっそりと持って帰ったら、その後電話で凄く怒られた…
どうやら和泉さんへのプレゼントだったらしい
和泉さんには、ちゃんと俺からチョコ買って渡して謝った
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