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君の体温
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バックヤードには、俺の渡したコーヒーを手に持つ岬がいた
近付き抱き締めた
「コーヒー冷めちゃった?」
「うん…」
「この後時間ある?」
「え?」
「2人きりになりたい…ダメ?」
「ううん」
「じゃあ、行こ」
手を握りしめ、裏に待機していた車に乗り込む
「岬君、こんにちは」
「え?お兄さん?」
「覚えててくれたんだ。嬉しいな」
「あっ、こんにちは」
「うん、でこれ…ホテルの鍵な」
「サンキュ」
「くれぐれも、犬には気をつける事。部屋のカーテンは閉めておけ」
「はい」
「岬君、たぶんこいつ暴走するだろうから、キリの良いところで止めてあげて」
「は、はい…」
「それ、酷くない?暴走してるなら、此処で押し倒してるっつーの!」
「アホ、止めれ」
岬が俺と兄貴の会話で笑い始めた
え?何処に笑いのツボあった?
「岬?」
「ごめん。兄弟喧嘩って初めて見たから」
「君、変わってるね…」
「あ、笑ったりして…すみません」
「いいの、いいの。うちの事務所の名物みたいなもんだから」
「そうなんだ?」
「みんなにはモデルじゃなくて漫才師になれって言われる」
そう言うと、岬はお腹を抱えて笑いだした
それが凄く嬉しくて、堪らなかった
ホテルに着いた俺たちは、事務所が借りてくれた部屋へ向かう
エレベーターからは、見晴らしのいい景色が見えた
「長崎は、三大夜景の一つだっけ?」
「うん、綺麗だよ」
「今夜、一緒に見ような」
「うん…」
エレベーターが最上階に着いた
どうやら、スイートルームらしい
鍵を開けて中へ入ると、ウエルカムドリンクと果物がテーブルに置いてあった
「凄い…」
岬は目をキラキラさせて部屋を眺めていた
俺は、ソファーに腰掛け、岬を眺めていた
ひとつひとつに驚き、声を上げる
子供みたいな姿を見ていた
すると、ふと視線が絡む
立ち上がり、近付いた
俺より頭一つ分低い岬の顎を取り上を向かせた
「岬、愛してる」
岬が返事するより早く、唇を塞いだ
頬に手を添えて、何度も塞ぐ
「んっ、高志…」
「岬、随分待たせちゃったね…」
「遅いよ…」
「ごめん。指輪しててくれたんだね」
「うん、ずっとしてる。高志は?」
「俺は、ほらココに」
ネクタイを外してシャツのボタンを外し、首に掛けたネックレスを持ち上げた
「仕事柄、指には付けられないから…心臓に1番近い場所にしまってある」
「そっか、良かった」
「会ったらアレしようこれしようって色々考えてたけど…やっぱり岬を抱きたい。岬の熱を感じたい…盛ってるって言われるかもしれないけど、もう抑えられない」
「うん、いいよ」
「じゃあ、お風呂行こ…その前に、カーテン閉めなきゃ」
壁にあったスイッチを押すと、カーテンが降りてきた
室内の間接照明だけをつけ、お風呂へと向かった
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