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ドライブ
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「これ、俺の…とりあえず乗って?」
助手席に座りシートベルトを締めた
岬らしい可愛い感じのミニバン
でも、俺には小さい
そんな事にもイライラしてしまう
「じゃあ、出すね…」
「ん」
窓の外を眺める
街の景色から一変
辺りは緑一色へと変化する
稲穂は金色に輝き、空の青と山の緑
絵画のようだと思った
「この辺は、田舎だから何もないんだよね…買い物とか不便で困るから、免許取ったんだ」
「ふーん」
途中小さな橋を通った
水は澄んでいて、暑い日などはかっこうの涼場になるだろうな
「高志は?免許取った?」
「あぁ」
「どんな車に乗ってるの?」
「デカい四駆…」
「高志らしいね。それに比べたら、俺の車何ておもちゃだね?狭くない?よかったら、シートずらしていいよ。1人だと、この位が丁度良いからってこれにしたんだけど…」
「そう」
「あー…もうすぐ着くから…」
俺はいつの間にか寝ていたようで、肩を揺すられて起きた
「着いたよ。古い日本家屋だから、びっくりしないでね」
車から降りると、大きな木が見えた
「あれはね、梅の木。もう100年近くそこにあるみたい」
その奥には、古めかしい日本家屋が建っていた
玄関先には、料理教室と看板が立っている
振り返ると、四方を囲むようにして塀がそびえ立っている
ここに1人で住んでるのか?
庭は綺麗に手入れされている
庭には、池がある
どこの豪邸だよ!
1人で住むような家じゃないだろ…
自分の家を思い出して、虚しくなった
「とりあえず入って…そこ、ちょっと高めだから気をつけてね」
慣れたように靴を脱ぎ、そそくさとどこかへ行ってしまった
俺も靴を脱いで廊下へ出たが…どこに入れば良いんだ?と思うほど、両側には襖がいっぱいあった
「何処だよ…」
とりあえず進む
突き当たりを曲がると、目の前に庭が見えた
外から見た感じと全く違う風景に目を奪われた
立ち止まり、外を見つめた
「この庭も、俺が手入れしてるんだよ」
何処からか現れた岬の声にびっくりして、肩をすくめた
「ごめん、いきなり声掛けて…こっちだから、どうぞ」
岬の後ろをついて行くと、居間に通された
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