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バカップル
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「ん…」
あれ、いつの間に…
腕の中には、スヤスヤと眠る岬が居た
一緒に意識を失ったのか?
未だハッキリしない頭を振った
少しずつ、頭がハッキリとしてくる
全身は、気怠い感じで心地いい
「岬…岬」
「ん」
「起きて…」
起きない…
仕方ないかと、まだ中へと入っていたものを突き上げるようにして打ち付けた
「はぁんっ」
「岬?起きた?」
「あれ、高志…」
「俺たち、2人とも失神しちゃったみたい」
「へ?」
「俺もさっき目が覚めた…お風呂入ろっか」
ペニスを抜き、岬を抱えて風呂場へと急いだ
汗をかいたまま寝ていたせいか、お互い身体が冷え切っていた
シャワーで汗を流して、湯船に浸かった
膝の間に岬を挟んで背中を預けた
「ふぅ…気持ちいいな。俺、この時間好き」
「うん、俺も」
お湯から出ている肩に手ですくってお湯をかける
水を弾く肌にピタリと手を合わせる
「岬の肌は、心地いいな…ずっと触っていたくなる」
「高志のも…気持ちいいよ」
頬を擦り寄せるように肩に頭を預けられ、髪を手ですいた
猫のように擦り寄る裸体
優しく抱くと、なおピタリとくっついた
「甘えてるのか?」
「んー、ずっとこうしてたい」
「可愛いね。俺の奥さん、こっち向いて?」
上を向かせ、軽く唇を寄せた
「そんな事してたら、ニャンコのコスプレさせるぞ(笑)」
「あっ!!」
「うおっ、突然デカイ声だすなよ…びっくりするわ」
「俺のスーツケース…」
「ん?玄関にあるの?」
「そっか、どっかに置いてきたのかと…」
「ははは、お風呂から上がったら、リビングまで持って行ってやるから、安心しなさい」
「うん」
スーツケースに何か入っているのだろうか…
それにしても、あのスーツケース大きかったよな
2泊3日で、あんなに着替え必要なのか?
「さて、そろそろ上がろう。あんまり長湯したら、逆上せるから」
「ん」
「まだ、甘えたしてるのか?仕方ないな…ほら、掴まってな」
横抱きのまま脱衣所に行くと、新しいタオルを取り出し岬の身体を拭いていく
「着替えはスーツケースか?とりあえず!ガウン着るか?湯冷めするからな…ほら、腕通して」
ガウンを着せると、また俺に擦り寄り離れない
「本当、どうした?」
「離れたくない…」
「そんな可愛い事言って…ちょっと待ってて、俺もガウン着るから」
ガウンに袖を通し、岬の頬を撫でた
「ほら、おいで。横よりこっちの方が動きやすいから」
子供を抱っこするように岬を抱き上げた
首の辺りに頭を擦り寄せ、ふわりと笑みをこぼした
「甘えんぼさんだね…俺は嬉しいけど」
「高志、好き」
「うん、俺も好きだよ」
どこのバカップルだよ(笑)
リビングのソファーに下ろそうとしたけど、一向に離れようとしない
「このまま玄関行くから、ちゃんとしがみついてろよ?」
「うん」
まぁ、可愛いんだけど…
ずっとこれだと困るな…
困ったように笑い、こめかみにキスをした
玄関に置いていたスーツケースを手にリビングへと戻ってソファーに座った
「スーツケース持ってきたよ?」
「ん」
「眠いのか?」
「違う…」
「開けないの?」
「後でいい」
「そっか…んじゃ、こうするか」
ソファーに横になり、お腹の上に岬が乗るように調節した
「これでいいか?」
「うん…」
「ほら、落ちないようにな…」
そっと腰に手を当て、落ちないように支えた
いつも以上に甘えてくる岬を不思議に思いながらも、心地よさに何も言わずにいた
「高志の心臓の音聞こえる…」
「ははは、そりゃ生きてるからな」
「ずっと聞いていたな…」
「いいよ、ここにいる間は、いくらでも…こうしてると、岬とくっついていられるし」
どの位そうしていただろうか
いつの間にか寝ていたらしく、外はオレンジ色に輝いていた
「もう、夕方か…岬…起きて」
身体を揺すって起こすと、俺の顔を確認して笑みを浮かべた
「ほら、ちょっとおいで」
手を引いてベランダに出ると、空一面雲に太陽の光が反射して、オレンジ色に染まっていた
「うわ、綺麗…」
「久々に、こんなに綺麗な空見たな」
雲が漆黒の闇に変わるまで、2人で空を眺めた
「そろそろ入ろうか。風邪ひいちゃうからな」
「そうだね」
リビングへと入り、カーテンを閉めた
岬は、スーツケースを開けようとしていたようで、俺の視線に気付いて躊躇した
「なーに?俺に隠し事?」
「いや、あの…これ…作ってきた…」
手渡されたのは、ひじきの煮物
傷まないようにと、保冷剤が幾つも張り付いていた
「朝から作ってくれたのか?」
「昨夜…」
「そっか、ありがとな。後で一緒に食べような」
「あの、それと…これ…生徒さんから」
「へ?俺に?」
「た、たぶん…」
紙袋の中を覗いた
「これって…」
女物の服だった
「なんで俺に?」
「生徒さんが、女装した方がデートっぽく、なるって…彼氏に可愛い所見せて、メロメロ?にさせろとか、なんとか…」
「ん?生徒さんは、岬が男が好きだって知ってるの?」
「これ貰った生徒さんだけ…告白されて…好きな人いるって断ったら、いつの間にか乗せられて話しちゃった」
「そかそか、にしても…俺は女装した岬とデートしたい訳じゃないからなー…写真位は撮りたいけど、外へは行かないぞ?こんな可愛い姿見た他の奴が手出してくるかも知れないからな(笑)」
「それは、ないと思うけど…」
「後でこれ着せて見せてな」
「あと…これ」
もう一つ紙袋を渡された
きっちりと封のしてある所を丁寧に剥がし、袋を開けた
「え?これは…」
「それは、俺の大学時代の友人が…」
「へ?その人も知ってるの?」
「知ってると言うか、気付かれた?その人も俺と同じで、入れられる側なんだよね…これ付けて甘えたらイチコロだよって…」
「それで、猫耳と尻尾?確かに、岬がこんな姿してるの見たいけど…もうすでに岬にメロメロだし、余所見する気もないよ?」
「分かってるんだけどね…持っていけってしつこくて…」
「そっか…とりあえず預かっておく。だからこんなにスーツケース大きかったのか(笑)マイ枕でも持ってきたのかと思ったよ」
「枕変わっても、寝られるもん…」
「俺の腕枕で、ぐっすりだもんな?」
「ん…」
「ほら、足の間においで」
手招きして、そこへと座らせた
「岬の周りには、ちゃんと理解してくれる人が居るんだな」
「理解と言うか、からかわれてる感じ」
「それでも、こうやって色々なもの用意してくれてるだろ?いい人たちに囲まれて良かったな」
頭を撫で、引き寄せ抱きしめた
少し心配だったんだ…
向こうで1人で苦しんでるんじゃないかと
そうではなかったようで、少し安心した
「今度、俺が長崎行ったら、その人達呼んでお礼言わないとな?」
「うん、そうだね」
「そうだ…一つ言いにくい事あるんだけど…」
「なに?」
「親と兄弟が、岬に会いたいって言ってるんだよね…俺の方で断ったんだけどさ…」
「もしかして、反対されるの?」
「いや、それはない(笑)むしろ、俺が一途に惚れてる岬に会いたいんだとさ」
「なんか怖い…けど、会うよ」
「大丈夫か?断ってもいいんだぞ」
「いや、会ってみたいから行く」
「じゃあ、後でそう返事しておく」
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