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大家族
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「後は親父のスティーブと、かあさんの彩女。後俺ね?」
「大家族だね。お母さん以外男って、なんか可哀想…」
「やだー、岬君は高志の嫁なんだから、こっち側よ。和泉君も」
「うんうん、性別は違うけどね(笑)」
ある意味最強の3人かもしれない…
「あの3人には、決して逆らうな」
「おう…」
「だね…」
「あぁ…」
「うん…」
「向かう所敵なしだな…岬はあっち側に行って欲しくないんだけどな…」
「高志…諦めろ」
何故か皆俺の肩を叩く
うん…諦めた
こんな時だけは、家族意見が揃うんだよね
「今日は、泊まっていかないのか?」
「岬、明日帰るから…今日は帰るよ。今度ゆっくりできる時があれば、泊まりに来るから」
「また、高志の寂しい病が始まるのか…」
「聡兄、俺そんな事ないじゃん」
「長崎から帰ってきた時、寂しい寂しいって呟いてたのどこのどいつだよ」
「あっ、俺でした…(笑)」
「高志は、寂しがりやだもんな」
「美津兄…たまには遊びに来てよ」
「おお、良いぞー魚持って行ってやる」
「捌いて刺身で食いたい」
「いいぞーなんなら、マグロでも釣ってくるか?」
「デカすぎ(笑)」
「大兄も、真守兄も今度一緒に遊ぼうよ」
「俺はもう、遊ぶって年じゃないぞ?それに、色々案件抱えてて暇がない」
「俺も、今忙しいんだわ…遊びたいのは山々だけどな…日本の平和も守らねーとな(笑)」
「なんだ…つまんないの」
「またこうして、この家で集まればいいだろ?母さんの号令は、絶対なんだから」
「それもそうか」
俺が物心ついた頃には、大兄はもう受験生で遊んでもらった記憶はほとんどない
真守兄には、玩具のように扱われていた
聡兄は、着せ替え人形にされてた
美津兄だけは、俺と一緒に遊んでくれた
でも、高校へ上がると同時に家を出たから、思春期の頃にはもう家には俺しかいなかった
聡兄は、一応部屋はあったけど、和泉さんの所で半同棲してたから、ほぼ帰ってこなかったし
今にして思うと、もっと兄貴達も遊んでおけば良かったと思う
「岬、そろそろ帰るよ」
3人で話に花を咲かせていたが、あまり遅くなると明日に響くと思って声を掛けた
「あ、うん」
母さんと和泉さんは、岬を引き止めにかかったが、明日帰ると告げると仕方ないと諦めてくれた
「岬君、いつでもいらっしゃい」
「はい、お母さん。今度、料理のレシピ送りますね」
車の助手席のドアを開けて岬を乗せ、運転席側へと移動する
親父が俺に何かを手渡して来て、そのまま受け取って運転席に座った
「シートベルトしろよ?」
「うん」
窓を開けてやると、窓から手を出していつまでも手を振っていた
「楽しかった?」
「うん、凄く楽しかった」
「良かったな」
「うん」
「でも、煩かっただろ」
「あんまり気にならなかったよ。食事の時はびっくりしたけどね(笑)」
「あー、うちはあれが普通だったからな」
「でも、楽しかった」
ニコニコと笑いながら、感想を述べる岬の頭に手を伸ばし撫でた
「疲れただろ?少し休んでていいよ。家までは、少しかかるから」
「うん」
ものの数分で、岬の寝息が聞こえてきた
チラッと見ると、幸せそうな顔をしている
連れて行って良かった
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