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お料理③
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岬から、いつもと違うシャンプーの香りがした
それはとても懐かしく、少しだけ切なくなる匂い
「いい匂いがする」
「もう少しで出来るよ」
「違う…岬からいい匂いがする」
「え?いつもと変わらないと思うけど」
「懐かしい匂い。俺、高校の時この匂いに何度ムラムラしたか(笑)」
「あ、シャンプーお母さんの使ってるからかな」
「同じの使ってるんだ」
「うん、自分専用のもあるんだけどね。使うと、高いんだから使うなって怒られるんだ」
「通りで…凄い甘い匂いするんだよね。俺、この匂い好き」
クンクンと鼻を鳴らし嗅いでいると、脇腹を肘で突かれた
「もう、そんなにしてないで味見して」
目の前に出された小皿を受け取り、一口飲むといつもの家の味で、ほんわかした気持ちになった
「いつもの味だ。もうさ、岬の料理食べてから、外食が美味しくなくてさ…料理上手な奥さん持つと、案外大変かもね」
「煽てても何も出ないよ」
そう照れながら煮物に落し蓋をする岬
あとは味を染み込ませるだけなのか、ボウルを片付け始めた
「俺も手伝う。洗えばいい?」
「俺が洗うから、布巾で拭いてくれる?」
いつも家でするのと同じように、岬が洗った物を受け取り拭いていった
一通り片付けて、本当にする事が無くなった俺たちは松原さんを見た
「出来れば、そのままイチャイチャしてね。つーか、しろ(笑)」
「岬さん…イチャイチャしましょ(笑)」
「高志ってさ、時々敬語になるよね」
「でも、嫌いじゃないだろ?」
「まぁ」
岬を振り向かせて、カメラに背中を向けさせた
カメラに俺が写るように身体を少しだけ移動させて、岬の頬に指を滑らせた
擽ったいと笑う岬
そっと顔を寄せ、耳元に近付く
「このままここで食べちゃいたいな」
そう囁くと、バーカと岬が照れ笑いをしながら悪態をつく
俺も、笑いながらそっと髪にキスをしてカメラ目線
OKサインが出たのを確認して岬から身体を離した
「次は、料理食べてる所撮るからね」
松原さんは、ダイニングテーブルの方へと機材を移し始めた
「料理の方はもう良いのかな?」
「みたいだね。もう少しだけしてもいい?」
松原さんに見えないように、岬の唇に軽く口付けた
岬も、チラチラと確認しながらも嫌がる素振りは見せなかった
「ちょっとドキドキするね」
なんて、可愛いことを言われると…我慢出来なくなる
いや、ここは我慢
お楽しみは、後に取っておかなければ
「さて、お皿用意しようか」
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