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生徒がほとんどこない来ない廊下を進む。
裏階段で一階に降りて保健室にでも行こう。
俯いたまま早足で角を曲がった。
その瞬間、何か得体の知れないものにぶつかった。
「おっと…」
「………。」
それは今1番会いたくない奴ら。
少し驚いた顔のアイツと、気まずそうな敦、能天気な柚瑠。
イヤだ。
「おい、待てよ」
通り過ぎようとした僕の腕は再び掴まれた。今度はアイツに。
痛い。
「どうした?何かあったのか?」
睨んでいるだけだ。いつも通りに。それなのに、何その慰めるみたいな態度。
意味分かんない。
どうして…
どうして…分かるの?
まだ傷の残る唇から目を背けた。
そしてフッと綺麗に笑って見せた。
「別に何もないですよ?ふふふ、変な先輩~」
「………泪」
「僕、急いでるんで!さよなら」
また何か言う前に、その腕を振り払い、駆け出した。
これ以上掻き乱されたくない。
当初の目的通り、保健室に滑り込む。
「こんにちは」
「…こんにちは」
「泪くんだよね。今日はどうしたの?」
少し息が切れている僕に対して、怪しむこともなく優しく微笑んでくれる武田先生。
中央のソファーに進められ、腰をかけた。
「あの…頭、痛くて」
「なるほど…それは大変だ。ここに名前だけ書いてもらえる?」
仮病だと分かりやすい言い訳なのに、武田先生は深く追求せず利用者名簿を手渡してきた。
そこに学年クラスと名前を書き込むと、先生がベットの使用を許可してくれた。
「ゆっくり休みなよ。いつでも来ていいからね」
「ありがとうございます…」
そして僕は放課後まで、ベットの上で時間を潰していた。
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