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※優しい遥海
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遥海がローションのボトルの蓋を開けて、その液体を手の中に出す。
光に反射してヌラヌラ光るそれが異様にエッチぃ。
「力抜いとけよ」
「ん…頑張る…」
緊張とドキドキと不安と期待と恐怖が混ざりあって、僕はガチガチに固まっていた。
それに…あることが…その…僕をさらに不安にさせている。
僕はセックスなんて一回もしたことない処女である。
でも、知識は…豊富?かも…であって、その、シャワーに入った時…中は綺麗にしたし…あの、少しだけ、解したというか…指1本ぐらいなら入るように…していて……
遥海は右手でローションを人肌に温めているのか、グチャグチャと触っている。
そうしながら、僕の瞳を覗き込んで空いている左手で頬を撫でてくれる。
少しでも僕の不安を取り除こうと…。
でも遥海は僕があんなことをしたなんて知らない。
………引かれないだろうか?
処女なのに…こんなの変だよね…?
だって処女はめんどくさいとか、聞いたことあったから…そんなこと思われたくなくて。
きっと遥海なら慣れている人達とそういう経験もたくさんしている。
そんな人達と比べられたら、僕に勝ち目なんかないじゃん…。
お尻で感じるっていうのかどういうものなのか知らないし、感じられるか分からないし…。
遥海に何もしてあげられてないし…。
遥海の左手に自分の手を重ねて擦り寄る。
少し驚いたような顔をしたが、すぐにふっと表情を緩め甘くて蕩けてしまいそうな目を向けてくる。
「大丈夫だから、俺に任せて」
小さく頷いて、僕は目を閉じる。怖くて仕方がないその瞬間に耐えるように。
遥海の甘い瞳の色が変わる前に。
遥海のヌルヌルした手が僕のお尻の蕾に触れる。他の誰にも触れられたことのない秘部は、その感触にヒクついた。
蕾の周りをクルクルと撫でられ、ローションが塗られていく。
そして最初は指先だけ入れて様子を見よう──と遥海は思ったに違いない。
ドクンドクン...と、嫌な音。
怖い...。
お願い、気が付かないで。
とんとん、と蕾をノックしてつぷ…と指を入れた瞬間、遥海の手が出ていった。
血の気がさぁっとなくなる。
それは僕を気遣ったんじゃないってことは僕が一番分かっている。
「……泪?」
「違っ!…ちがう…遥海、あの…」
目を開けるのが怖くて怖くて強く閉じたまま、今更言い訳しようとしてる。
どうしようもないのに。
だけど引かれて、嫌われたらと思うと口が止まらなかった。
「コレはっ、ホント違くて!!」
「落ち着け」
「違う違う!!いやっ...僕...だって!」
「るーい」
「待っ...ン!」
半ば強引に僕の言葉は遮られた。
ちゅ...と唇を覆った柔らかくて暖かいもの。それが遥海の唇だなんてすぐわかった。
遥海...どうしてキスするの?うるさかったから?最後のキス?
「ふぇ...ん...ぁふ...」
あ……でも、優しいキスだ...。
あったかくて、優しくて、包まれているみたいに安心する。
僕の頭を撫でる手も、まるで壊れ物を扱うように優しい。
唇が離れると同時に、自然と瞼が開いていた。
目尻に集まっていた涙を拭われ、お互い無言で見つめあう。
自意識過剰かもしれない...。でも、遥海の透き通った茶色い瞳が僕のことが愛おしくてたまらないと、訴えかけてくる。
見とれるほど綺麗で真っすぐに。
「引いてない...?」
「引くわけないだろ」
見つめあったまま、また唇を合わせた。はむように角度を変えて何度も触れる。
その都度心が嬉しそうに跳ねて、もっともっとと強請ってしまう。
「可愛い」
「ん......」
「そんなに俺と繋がりたかった?」
微かに唇が触れる距離で囁かれた言葉。
僕は……遥海と………
遥海と繋がりたかった。
言えない代わりに、顔を少し上げてキスを返した。
「嬉しいよ」
ちょっぴり頬を染めた遥海にもう1度キスをする。
僕も嬉しいよ、って意味を込めて。
「続き......シて...」
「酷くするかも」
「いいよ」
僕の頭の中はもう遥海でいっぱいだよ。
「好きにして...いいよ」
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