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風吹けば 黒月⑴
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蛍が二十歳すぎて、久しぶりに会ったメンバーと飲みにきていた
赤葦、木兎と俺と蛍
「黒尾さん、キスしたいです」
「「「ぶっ…」」」
初めて蛍と酒を飲む
こんなに弱い人なかなかいないだろ
その上完全に絡み酒
視線が痛い…
「蛍、落ち着け…」
「黒尾さんがキスしてくれないなら僕赤葦さんに乗り換えます」
「「それはダメ」」
俺と木兎の声がかぶったのは気に食わないけど簡単に乗り換えるだなんて言うもんだからそんなもんなのかと少しだけ焦った
「んー?俺はいいぞー。木兎さんより月島のが疲れなさそうだもんなー。くるかー?」
「赤葦さーん」
蛍が赤葦に手を伸ばす
「蛍、ストップ」
「んー、黒尾さ…ん…っ」
たまらなくなってキスをする
ゆっくり目を開けると目が合った
「ん、ふっ…」
熱を帯びてしっとりと潤んだ目を見て、このままだと抑えが効かないと思いチュッとリップ音を立てて唇を離した
「ふふっ」
嬉しそうに照れて笑う蛍を見ていよいよ何かが切れそうだった
このままじゃやばい
「赤葦、木兎、悪ぃ先帰るわ」
「えー黒尾さん帰るんですか…」
「お前もだよ。ほら、帰るぞ」
二人分には少し多い代金を赤葦に握らせフラフラと立ち上がった蛍の手を引く
酔ってるのか、照れてるのかわからないがほんのりと顔が赤い
店を出ると蛍に名前を呼ばれた
「黒尾さん」
「んー?どした?」
「めんどくさいと思いましたか、僕」
「いーや。びっくりはしたけどな。ははは」
ちょっとシュンとする蛍の頭をわしゃわしゃと撫でてやると嬉しそうに目を細めた
「ん、てことはお前いつもそうなの?」
「黒尾さんがいないとしませんよ」
「免疫ないから普通に照れるな…」
「僕、他にいたりしませんからね。わかってますか」
いつもは言わないようなことをさらっという蛍になんかドギマギしてしまった
愛されてる証拠かな
フラフラしないっていう証明かな
まぁ、なんでもいいんだ
愛してるし、愛されてる
fin.
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