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白百合 及菅⑷
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「俺が断れないの分かってて言ってんだろ…」
抱きしめたら耳まで赤くなってる菅ちゃんを見て、なんかすごく幸せだった
「え?なんのこと?」
「…バカ」
あああかわいいかわいいかわいい
なんなの菅ちゃんかわいすぎる
顔真っ赤!かわいい!
泣かせたらきっともっとかわいいんだろうなあ
頭の中で何回よからぬ妄想をしたことか
ぐちゃぐちゃに泣いてイヤだイヤだと首を振る菅ちゃんに大丈夫、優しくする、ってキスして頭を撫でて、全身隈なく触って愛撫して、たまに菅ちゃんから好きとか愛してるとか言われて最後には菅ちゃんからキスして、って強請られて……
なんてただのエロ親父みたいだ
「さ、行こっか」
脳内の妄想を悟られないように何食わぬ顔で腕を離し、そのまま手を引く
黙ってついてくる菅ちゃんは家の前にきたらふと俺の名前を呼んだ
それがいつもと少しだけ雰囲気が違くてちょっとドキッとした
「…ねぇ、及川」
「ん?どした?」
「今日は甘えていいからさ、一つだけ聞いていい?」
「ん。なに」
「…なんで俺なの?及川モテるしわざわざ偏見持たれる男と付き合わなくてもさ、周りにいくらでも好いてくれる女の子いるべ?ずっと気になってて…」
菅ちゃんは少しだけ悲しそうにははは、と笑う
あぁ、だからか、と納得した
告白してくる女の子はみんな可愛くて守ってやりたくなる
だけど菅ちゃんはそうじゃない
守ってやりたい、じゃなくて守らなきゃ、と思う
菅ちゃんに悲しい顔させたくない
泣いてほしくない
なにより菅ちゃんは俺に愛されてる
「菅ちゃんを泣かせたくないから」
「…いつもと言ってること違うじゃんか」
「そうじゃなくて。菅ちゃんに悲しい顔させたくない。すっごい大事にしたいから菅ちゃんがイヤなら手も出さない。心配なら、約束する。菅ちゃんしか見ない」
「…そういうのさ、なんで俺に言うかな…ま、いいや、約束ね」
菅ちゃんは少しだけ顔を赤くして笑う
この子は何をしても絵になる
優しく笑うたび理性が飛びそうになるくらいクラクラするし、名前を呼ばれるだけで心臓がドキドキする
今までこんなことなかった
「ま、入んなよ。疲れてるでしょ」
何もなかったようにニコッと笑って菅ちゃんを家に招き入れた
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