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あいという 月山⑶
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「いつから」
すきだ、ごめん、と謝る山口に聞く
「中2から、ずっと、すき」
「…あ、そう」
中2から、って
僕なんて一目惚れだって言うのに
拗らせてたのは僕のほうじゃないか
「ツッキー、けど、彼女は…?いるんじゃないの?」
グズグズと涙を拭いながらそんなことを聞かれた
なんだそれ
「いないよ、彼女なんて」
「え…噂は…?」
また知らないうちに知らない噂が立ってるらしい
「なんの?」
「ツッキーに、彼女ができた、って。この前ツッキーに告白した女の子が言ってた…」
出処はこの前告白してきた女の子
生憎名前は覚えていない
だからといって顔を覚えてるわけでもない
「あぁ。そう言っとけば諦めるかなって。さすがに山口が好きだとは言えないでしょ」
「ツッキー…ごめん、すき、」
後ろからでもわかるくらい耳まで真っ赤にしてまた謝る
意味がわからない
「なんで謝るの」
「マトモな恋愛できなくなっちゃったじゃん、っ…ちょ、ツッキー?!」
マトモな恋愛なんてお前に惚れた時点で諦めてる
そう思って首元に顔を埋めて首筋にチュッと紅い跡を付けた
「…しるしつけとかなきゃね」
「誰にもとられないから大丈夫だよ!俺はツッキーのほうが心配!」
顔だけで振り向いてそんなことを言う
僕にはキスマーク付けたい、って言ってるようにしか聞こえない
「なに、キスマークつけたいの?」
そっと腕を離して向かい合うように山口を引き寄せた
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