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めりくり 黒月⑵
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「黒尾さん…っ!」
見たことある人影
相変わらずすごい寝癖
ガラにもなく飛びつくようにだきついた
「おっ…と、珍しいな。いいのか、こんなとこで」
「いいです、関係ないです。会いたかったです」
ぽんぽんと頭を撫でられてふわりと抱きしめられた
「ははっ、かわいいなー」
「プレゼントとか、用意してない…です」
「うん、いらない、大丈夫…って泣きすぎだよ」
「ばかじゃないんですか…こんなとこまで…」
ボロボロと涙が零れる
すっと息を吸ったら大好きな匂いがした
ますます愛しくてぎゅっと力を込めた
「そうかも。…てか、すんげーかわいいんだけど…」
ははは、と笑う声にふと顔を上げたら、黒尾さんの耳は真っ赤になっていた
「さ、行こっか。もう大丈夫?」
くしゃりと頭を撫でてぐっと手を引かれた
どこに行くつもりだろう
「え、あ、はい…ってどこに、行くんですか?」
「んー、ヒミツ♡」
「…やめてください気持ち悪い…」
黒尾さんはニヤニヤしながら手を引く
久しぶりに触れた手から熱さが伝わる
「蛍ちゃん、ここ」
黒尾さんが振り返ってそう言うから立ち止まって指差した先を見る
「え…」
「そ。メリークリスマス、でしょ」
目の前には装飾された大きなクリスマスツリー
こんなに幸せでいいのかと心配になる
「けーいちゃん」
「はい…んっ…」
振り返ったらそっとキスをされた
「…今の、プレゼントね」
fin.
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12月にupするつもりでした…
遅くなりました…
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