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雫 リエ夜⑴
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突然家に訪ねて来たと思ったら泣きそうな顔をしていた
ドアを開けたらぎゅっと抱きつかれてびっくりした
普段からこのくらい素直だったらもっと可愛いのに
とりあえず玄関じゃねーちゃんもいるし目立つからそのまま手を引いて自分の部屋に通した
いつになくぎゅっと手を握り返してくる夜久さんが愛しくて愛しくて仕方ない
「リエーフ…」
「夜久さん?どうしたんですか…?」
部屋に着いたら思いっきり抱きつかれた
どうしたんだろう
「リエーフ…ごめん…」
振られる、と思った
「……はい?」
「ごめん、ごめん…」
初めてこの人の泣き顔を見た
すごく綺麗で、守ってやらなきゃ、と本気で思った
そっと頭を撫でて目線を合わせようとベッドに腰掛けた
まだぎゅっとくっついてくる夜久さんを優しく宥めながら向かい合うように膝の上に乗せた
「夜久さん落ち着いてください。なにがあったんですか?」
「……」
「言わなきゃわかんないです」
少しの沈黙の後、俯いて聞き取れるかわからないくらいの声で言った
「黒尾に、キス、された…」
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