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ホログラム 及菅⑵
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卒業して、及川の家に入り浸っている
引っ越しの手伝いだって言って毎日
こうやって隣にいれるのも明日で終わり
最後に、ってデートに出かけた
こっそり手を繋いで、隠れてキスをしたりして
帰り際、これでしばらく会えないと思ったら視界が歪んだ
すぐばれちゃったけど
「泣きそうだね」
「うん」
「会えなくなるから?」
「うん…」
「帰ろっか」
差し伸べられた手を握る
どくどくと心臓が鳴る
普段なら、言わない、けど
「…ねぇ、ちゅー、したいって言ったら、してくれる?」
握った手に力をいれる
離れていかないで
置いて行かないで
本心は全部隠して
だいすきだから
「うん、お望みなら」
「…溶けちゃうくらい甘いやつがいい。及川のことずっと忘れらんないくらい、甘いやつ」
「…おうちでね」
仕方ないなあ、って笑う及川がすき
わがまま言っても許してくれる
だけど言えない
行かないで、そばにいて
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