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記念日とか 及菅⑴
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「…なに、この状況」
「…うっさい」
菅ちゃん家に着いた早々、ぎゅうっと抱きつかれてそのままずーっと動かないんだから
かわいいけどさすがに困った
かわいいけど
「及川」
お?と思って顔を覗き込むと菅ちゃんも顔を上げて至近距離で目があった
みるみるうちに顔が真っ赤になってやっぱりさっきみたいにぎゅうっと抱きつくだけだった
「どうしたの」
「…会いたかった」
やっと声が聞けた
今日はどうやら甘えたい気分らしい
「…ふふ、俺も」
そっと頭を撫でてぎゅっと抱き返す
「ドキドキする」
「…そう?俺がかっこいいから?」
「……うん」
近すぎて、心臓の音が聞こえてる気がする
俺だって余裕なフリしてるだけだよ
「素直だね?」
「いいんだよ今日くらい」
今日くらい、と言う
「何かあった?」
「……覚えてないのかよ」
知らないわけない
覚えてないわけない
楽しみにしてたんだから
「まさか。覚えてるよ。一年間ありがとうね。これからもよろしく」
そっと額を合わせて微笑む
「…キスされるかと思った」
「ん?してほしかった?」
「…別に」
拗ねる唇にそっとキスを落として笑い合った
会いたくて、だいすきで、素直になれないこともあるけど、それでも一緒に歩んで行こうと思った
「愛してるよ」
fin.
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