アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺とこの人の話 1
-
小話 その3 俺とこの人の話
『圭汰…、今すぐビール買ってこい』
バイト中、電話がかかってきた。
「すんません、今バイト中なんで、終わってからでいい?」
『いいわけあるかっ。お前、今コンビニなんだろ?俺は今飲みたいから電話してんだよ。冷えたヤツな。あ、金は圭汰が奢っといてな』
ぷちっ。
電話が切れた。
なんて理不尽で一歩通行な電話なんだろう。
いくら俺がコンビニでバイトしてるからって、バイト中の俺にソレ頼むか?普通…。しかも息子って思ってる男に奢らせるか?
ふてくされた顔で家路を歩きながら、言いなりになってバイト途中で抜けて来てる俺も俺なんだけど…。
電話の主は菅さん。
この人は俺の親父の恋人で、もうすぐ50になるおっさんだ。
けど、全然おっさんに見えない。20代だと言われても信じてしまうくらい見た目が若い。しかも可愛い。声まで可愛い。超タイプ。
菅さんは俺がまだ赤ん坊の頃から俺の親父と二人で俺を育ててくれた。
だから、本人は俺の事をずっと本当の息子のように思っていたらしい。
でも、俺は違った。
小さい頃は、親父と菅さんの両方を父親だと信じて暮らしてきた。
小学生になり、父親が二人で母親がいないという事がおかしいと周りの反応から理解できるようになってきた。
そして、高学年になり、親父と菅さんの関係に疑問を抱き出し、中学生になった頃、初めて二人の真っ最中の所を目撃してしまう事で、疑問は確信に変わった。
そして、俺の中で、菅さんが父親という括りには入れられない人間だという事も分かってしまった。
二人の情事を目撃して以降、俺は菅さん以外では抜けなくなってしまったのだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 18