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〝恋人〟
(恋人…………)
こい、びと
(ーーーーーぇ、)
「!!」
(そうか、そういうことなのか……!)
どうりて違和感感じる訳だ
「ふふふふ、」
「はぁー……ったく、バレたのいつぶりだよ。
…まぁ、今回はしゃーねぇな……」
おい佐古、てめー明日居残りだな。
ぁ?何でだよ。
てめぇのせいでバレてんだろが、プリント用意してやるから明日真っ先に現国準備室来い。
は!?誰が行くかよっ。
んだと…? てめぇ赤点が欲しいのか?あぁ!?
「……ふふふ、驚かれてしまいましたね。
小鳥遊くんはこういう愛の形に、抵抗はありますか?」
「いえ、元々此処へ来る前にこの学園の事や特色は調べてたので大丈夫ですよ。」
やや不安そうにこちらを覗く櫻さんに、大丈夫と優しく笑いかける
(いや、そもそも引いてたらハル受け入れられないし。)
現状、ハルもあいつとこんな形になるって状況だし。
……いや、やっぱ今の嘘。
(絶対ならせねぇ…!大体何でよりによってあいつとなんだよ……梅谷先生と櫻さんみたいな関係が築ける訳ねぇだろ!!)
佐古と言い争っている梅谷先生を見つめる櫻さんは、とても優しそうな目で
(嗚呼、いいなぁ…)
もし、もしあいつが、いい奴だったら
あいつとハルも、こんな信頼関係に、なれるのかな………
(…いや、止め止めっ!)
少なくとも、現状では絶対無理
(俺が、どうにかしなきゃな……)
ーーーその為に、俺がいるんだ。
「っおいハル! さっさと部屋帰んぞ!!」
「あ、こら待て逃げんな佐古!」
俺に一声かけて、佐古は逃げるように部屋へ戻って行った
「俺たちもそろそろ帰るか、イロハ」
「カズマ〜おれたんこぶなってない? 頭へこんでない?」
「自業自得だろ。 ほら、部屋帰ったら見てやるから。」
うんーありがとカズマ、ハル!おれたちも帰るね!
「うん、カズマ、イロハまた明日! 佐古くん待ってー僕も帰る!」
こうして、慌ただしく学校生活1日目が幕を閉じた
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