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[written by 時雨様]
優紀side
また飛ばされたけど、アキ君たちが一緒でよかった。明も、また2人に会えてすっごく喜んでるし、僕もまた会えたのは嬉しい。けど、やっぱり時間を置いているとはいえ、アレを見られたのは恥ずかしくて。一応、冷静にしてるつもりだけど、いつボロが出るか……。
「ママ、また何か考えてる?」
「え?あ、ううん!またアキ君とレイヤ君に会えて嬉しいなぁって。あ、2人の好きなお菓子……」
「優紀さん、俺も!会えて嬉しいですっ!」
はぁぅ……かわいい……。こんな可愛い高校生いないよぉ!僕は思わずアキ君を抱きしめた。
すると、アキ君もそれに応えてくれて、暫くの間2人で抱き合っていた。
「ママ、お菓子見つけたッ!」
明は手にビスケットが入ってるパーティー用の袋を持ってきた。そして、明が指差す先には沢山お菓子が入ってる棚があった。
「よかったねっ!わぁっ、こんなに沢山お菓子があったら飽きないですねっ」
アキ君は本当に嬉しそう。お菓子、好きなんだなぁ。それに、明のことをまた抱きしめてるし、もしかしたら、アキ君は世話焼きとか、子供が好きとかかな?この前も、いっぱい明の面倒見てくれたし、きっといい親になりそう。アキ君とレイヤ君の二人の子供、見てみたいなぁ……。生まれたら、会わせてもらえないかなぁ……抱っことか、させて欲しいなぁ。ダメかなぁ。なんて、ニヤニヤしながら考えてると視線を感じた。
「ママ、何ニヤニヤしてるの~?」
「っ!?びっくりしたぁ……んー、2人とも仲いいなぁとか色々~」
さすがに妄想してる内容なんて言えないよ。
「優紀さん、たまぁにそういう顔してますよね!」
「ふふ、だって2人とも可愛いんだもんっ」
「「優紀さん・ママの方が可愛いッ」」
「息ピッタリ……ふふっ、2人の方が何倍も可愛いからね。はぁー……ほんと、僕の癒しだよぉ」
僕は2人まとめて抱きしめていると、裕二さんとレイヤ君が来た。
「優紀、また何してるんだ?」
「もう2人が……可愛すぎて……」
もう、この可愛さをどう表現したらいいか分からない。
「確かに。でも、優紀さんも可愛いですよ?あ、変な意味は無いので安心してください」
また、大人びたレイヤ君が見れた。
んー、本当にいい子だなぁ!!もう!
もうこれは衝動的なのかもしれない。
僕はレイヤ君も抱きしめた。
「っ……ちょ、優紀さん?く、苦しっ……」
「はぁーもう……ねぇ、僕達の子にならない?」
「ぇ……?」
「こらこら、優紀そろそろ離れないとレイヤ君が窒息するよ?」
「はぁい……」
僕は仕方なく離れた。
すると、アキ君はレイヤ君の傍に行ってくっついていた。
「レイヤ君ごめんね、苦しかった?」
「いえ、大丈夫です」
「アキ君も、レイヤ君抱きしめちゃってごめんね?」
「えっ?なんで謝るんですか?大丈夫ですよ!」
「そう?ならよかった……」
それから、リビングらしい部屋に戻って、話す準備をした。
お菓子も飲み物も揃って、いよいよ……はぁ、緊張する。
「準備終わりましたねっ!じゃあ、どっちから話しますか?」
「えぇっと……。アキ君たちからで!」
「そ、そんなっ!どうぞ優紀さんたちからお願いします!!」
「いやいや!」
「いやいやいや!」
なんて2人でやっていると、裕二さんが代表者がジャンケンで負けた方からって言ったから僕とアキ君でジャンケンをした。
「ジャンケン、「ポンッ」」
結果は僕が“パー”でアキ君が“チョキ”という事で、僕達の馴れ初めから話すことに決定した。
「じゃあ、優紀さんたちからで!すっごく楽しみですッ」
「俺も楽しみです」
2人はキラキラした目で見つめてくる。
きっと、2人は素敵な出会い方だったんだろうな。
「僕たちの出会いは、綺麗なものじゃないよ」
「明の耳、塞いでおこうか」
「そうだね、お願いします。裕二さん」
最初の頃は本当に、良いものではなかった。明には聞かないで欲しい。
「明、こっち」
「ん」
明は裕二さんの膝の上に座って、耳を塞いでもらった。
「僕と裕二さんの出会いはね、地下室だったんだ。僕の家のね。その時、僕のお腹の中には僕のお父さんとの子供、明がいたんだ」
「えっ、裕二さんとのお子さんじゃないんですか?」
「そう。でも、明すっごく裕二さんに似てるでしょ?僕もビックリしてるんだ。今となっては、裕二さんに似てくれて本当に嬉しいんだ」
「俺も驚いてるよ」
そう言って裕二さんは僕のおでこにキスした。
恥ずかしくなって、僕はまた続きを話した。
「裕二さんは、あの時は僕の恐怖の対象だった。僕はずっと、あの地下室でお父さんの知り合いの人達に犯されていたからね。それから、僕はお父さんと心中を図った。けど、生き残ったのは僕だけで、」
「優紀は俺が運営してる病院に運ばれてきたんだ。俺からしたら、運命だと思ったよ。あの時好きになった人とまた会えたんだから」
裕二さんは僕が詰まりそうになると、話を代わってくれた。
「病院で、裕二さんとまた会って、その時も僕はまだ怖かった。裕二さんが僕を家に引き取ってくれた時も、酷いことされると思って、ずっとビクビクしてた。けど、裕二さんは明こことを育ててくれてて、僕はもう明とは会えないと思ってたから、すっごく嬉しかったんだ。僕と明は、明が生まれた時直ぐに会えなくなったからね。それから、裕二さんと住むようになって僕は裕二さんに、家族になってって言われた。付き合うとか全部飛ばして、家族になってっていきなり言われて、僕は不安半分と、嬉しさ半分だった。また捨てられたらどうしようって思ったんだ。でも、そんなこと考えられないぐらい、裕二さんは僕に愛をくれた。でも僕は、裕二さんとお父さんの知り合いの人に、連れ去られた。その人は、僕は裕二さんに売られたんだと言われたんだ。その時はショックだった。でも、それも仕方ないんだって思っちゃったんだよね。でも、僕の気持ちは変わらなかった。裕二さんのことが好き。不思議だよね。そしてまた裕二さんと会ったのは2年後。そこも、裕二さんの病院だった」
「……あの時の俺は、酷かったな。あの人に嵌められたと知って、全てが投げやりになってた。それから、優紀が戻ってきて、もう絶対に離さないと誓ったんだ」
「僕は最初の方、裕二さんに嫌われたと思ってたんだ。でも、本当はそんなんじゃなくて、僕は気持ちが先走ってね。裕二さんに怒られちゃったよ。それから、明とも再会出来て。僕の病室に3人で泊まった時にね、裕二さんからペアリング貰ったんだ。そしてまた、家族になって下さいって言われたんだ。」
こんな感じで、いいのかな?不安になって、裕二さんの顔を見ると、またおでこにキスしてくれて、よく頑張ったねって、褒めてくれた。
それから、アキ君たちを見ると、アキ君は泣きそうになってて、レイヤ君はアキ君を支えるように抱きしめていた。
「さぁ、次は2人の番だよ!話、聞かせてね」
裕二さんも、明の耳から手を離して、聞く体勢に入った。
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