アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
安心する空間。
-
虎乃巴が寝ていた部屋から、廊下をまっすぐ進むと大きな部屋についた。
明らかに、客間ではない。
かすかに生活感もある。
「...ここは?」
「俺の部屋だ。」
座布団や、畳に。
脱ぎ散らかしたように服が乱雑に置いてある。
虎乃巴はその散らかった服を手に取った。
今着ているのは和服だが、散らかった服は洋服だった。
虎徹の匂いに包まれたような部屋に何故か安心感が湧いていた。
「虎乃巴、こんなんどう...ん?」
「...?」
虎徹は虎乃巴を見て固まる。
虎乃巴は虎徹の目線の先を追う。
そこにあったのは。
虎徹のワイシャツを抱きしめている僕の腕。
「...っ!?」
虎乃巴は虎徹のワイシャツからパッと手を離す。
「あっ、あのっ...これはっ」
「あぁ、いや。
ちょっと驚いただけだ...気にしないでくれ。」
顔を真っ赤にして答える虎乃巴に、
少し照れくさそうにする虎徹。
そして、妙な沈黙。
「...あー。
少し前のパーカーとか見つけたんだけどよ。
どうだ?」
虎徹から手渡しでパーカーが渡される。
何も書いていない無地のパーカーだったが、袖口が微かに黒くなってて使用感が出ていた。
「お前が潔癖症ならほかのを用意するが...」
虎徹はそういうとまた引き出しを開けて、ズボンを取り出した。
「俺の小さくなったジーンズとかなら入りそうだな。ほら、履いてみろ。」
ポイッと、ジーンズを虎乃巴へ投げる。
虎乃巴はワタワタと焦ったもののきちんと受け止めた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
10 / 46